


「シルク・ドゥ・ソレイユ シアター東京」のグランドオープンまであと数時間に迫った10月1日、私たちはシルク・ドゥ・ソレイユの厚意により、劇場の舞台裏を取材することを許可された。

バックステージにはどんなものがあるのか?と待ち受ける我々取材陣。まずはシアター内のステージに通されると、くつろいだ様子で座る男が…。この人こそが作品の作・演出を手がけるクリエイター、フランソワ・ジラール。
「グランドオープンを迎えた今の気分かい?“Great”のひと言だよ。公演初日といってもここ2ヶ月、約45日もトライアウト公演というかたちで入念にリハーサルを繰り返していたからね。仕上がりには満足しているし、自信もあるよ。」
「ご存知の通り、この「ZED」はツアーショーではなく常設のシアターで長い時間ずっと上演され続ける作品だ。だからお客さんである日本人の目と耳で見たらどう感じるだろう?と考えながら作ってきたよ。きっとみんなに気に入ってもらえるはずだ。」
「アーティストの才能を引き出し、最高の状態でアクロバットをやってもらい、それを最も美しい演出でお客さんに観てもらう。それが僕の仕事だ。いい仕事ができて本当に幸せだよ。」

熱く語るジラール氏

取材陣の先にはフランソワ・ジラール氏が
作品はいい感じに仕上がっている模様です。さすがアカデミー賞受賞監督、オーラがありますなー。 では、ステージの裏にある1階のドレッシングルームに移動。普段は入れないエリアに潜入開始です。

ドレッシングルームではリン・トランブレーさんがお出迎え。「ZED」と(こちらも来年日本にやってくる)「コルテオ」で女性初のディレクター・オヴ・クリエイションに抜擢された人です。説明を始めようとしましたが、通訳がいなーい。
そこにたまたまメイクアップしにきた、唯一の日本人出演者にして、天才バトントワラーである稲垣正司さんが登場。
「通訳やってよ」
「あの俺、出演者なんですけど」
…あ、通訳の方がいらっしゃいました。
すべてのアーティストはデザイナーから、演じるキャラクターのメイクアップ方法を伝授されているのだとか。メイクアップに費やす時間は役によって違うようですが、大体30分から2時間くらいだそうです。毎日のことだと思うと頭が下がります。

凛々しくもやさしく語るトランブレーさん

馴れた手つきで“ジン”になりゆく稲垣さん
次は隣の衣装室に。

衣装デザイナーのルネ・アプリルさん。お洒落な人ですね。ZEDのコスチュームは何種類くらいあるんですか?
「わからないわよ。だいたい150~200種類くらいかしらね。シルク・ドゥ・ソレイユのすべての作品は作品のコンセプトに沿って衣装も手作りするのだけれど、「ZED」も同様の準備をしたから製作期間に一年以上はかけてるわね。ここでは15人のスタッフがいて、衣装の着付けを手伝ったり、衣装のメンテナンスをやってるのよ」
そういえばここには洗濯機もたくさんありますね。素材にも何か秘密があるんですか?
「アーティストはたくさん汗をかくし動きまわるので、洗いやすくて丈夫な素材でできているの。天井のグリッドに吊られる“ニュイ”の衣装はLED(発光ダイオード)を400個も埋め込んでいて実は80ポンド(約36kg)以上の重さなんだけど、見ただけではとても軽そうに見えるように素材を工夫していたり、照明に反射する色を使っているものがあったり、シルク・ドゥ・ソレイユは衣装も常に進化しているのよ。」
例えばアーティストが持っている巨大なポールも、軽量化するために新しい素材にするなど日々“カイゼン”に努めているんだとか。

笑顔が素敵なアプリルさん

洗濯機が4台も。
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