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シェイクスピアの実質的デビュー作となった20代の作品で、彼の全作品中、唯一、三部に渡る壮大な歴史劇です。この作品により、シェイクスピアは一躍、人気作家へと駆け上りました。 時は15世紀、英仏間の「百年戦争」から、イギリス国内の王位継承問題に端を発した「薔薇戦争」まで、西ヨーロッパの激動を背景に、生後9ヵ月で王位につき、生涯を有力諸侯や権力闘争に翻弄されたヘンリー六世と、彼を巡る権力と愛憎を生き抜いた人間たちの「戦い」のドラマです。 ここにはイギリスとフランス、一般庶民と王侯貴族、親と子、男と女、赤いバラと白いバラ、実に様々な衝突が、コントラストが満ちあふれています。 ヘンリー六世役には大型ミュージカルで大活躍中の浦井健治が初のシェイクスピア劇に挑むほか、ジャンルを超えた人気、実力を兼ね備えた総勢38名のキャストが集結、200役以上の登場人物を演じ分けます。 イギリスのみならず世界的にも「ヘンリー六世」の三部作一挙上演の機会は少なく、日本では1981年以来、新制作での上演になります。 三部構成とは言え、そのいずれも、完結した作品としてお楽しみいただけるよう、各部日替わりで上演。週末には三部作を通し公演として1日で一挙上演します。「過去から未来への高遠な広がりと、いつに変わらない人間の卑小さを、舞台上に写し取りたい。」芸術監督・演出の鵜山仁が長年温めてきた大型企画がいよいよ始動。 この秋の話題作、空前絶後、壮大なスケールで新国立劇場の舞台に登場する「ヘンリー六世」三部作、是非お見逃しなく。戦いは、今も…。
英雄と呼ばれたヘンリー五世の死により、生後わずか9ヵ月のヘンリー六世が王位を継承する。補佐役である貴族たちの勢力争いが表面化したが、幼くして即位したヘンリー六世は事態を収拾できない。ジャンヌ・ダルクが劣勢のフランス軍を鼓舞し、イギリス軍に反撃を加える中、闘将トールボットはフランス軍に果敢な戦いを挑む。しかし、英国内部のランカスター、ヨーク両家の対立に起因する抗争のため、ヨーク公からの援軍を得られず、戦闘の最中、トールボットは壮絶な死を遂げる。一方、ジャンヌ・ダルクは火刑に処され、フランス軍も勢いを失い、両国は和議を結んだ。
ヘンリー王とマーガレットの挙式が華々しく執り行われた。ところがこの結婚に反対する摂政グロスター公、そしてウィンチェスター司教を中心とする反グロスター派が激しく対立。グロスター公は摂政の地位を追われ、王妃の愛人であるサフォーク伯達の陰謀によって殺害される。貴族間の内紛に乗じて、ヨーク公は着実に勢力を拡大し、着々と王権奪取の準備を進めた。ヘンリー六世の弱腰がイングランドの混乱にさらに拍車をかける。ヨーク公の企てと呼吸をあわせたかのような無頼漢、ジャック・ケードの反乱。ヨーク公自らも兵を挙げ、ここに薔薇戦争の火蓋が切って落とされた。ヨーク、ランカスター両家の争いの行方は…。
セント・オールバンズの戦いに勝利し、優位に立ったヨーク公は、ヘンリー六世に譲位を迫るが、王妃マーガレットは大軍を率いてヨーク側を破り、ヨーク公は捕えられ、惨殺される。その後も戦争はさらに紆余曲折の経過をたどる。ヨーク側が勝利をおさめ、ヨーク公の息子エドワードがエドワード四世として戴冠するが、ウォリック伯の造反により戦局は急変。ヘンリー六世は一時的に復位をとげるが、最後にはエドワードの弟リチャードの反撃によって、王妃マーガレットは捕えられ、皇太子エドワードは刺殺、ロンドン塔に幽閉中のヘンリー六世も、リチャードの手で暗殺された。30年にわたる薔薇戦争は、ついにヨーク家の勝利で決着がつく。勝利に沸き立つヨーク軍の只中にあって、リチャードの心には、すでに兄エドワード四世の王冠を狙う野心が芽生えていた…。
父ヘンリー五世の死去により、生後9ヵ月で即位。優柔不断な性格が災いし、諸侯や妃マーガレットに翻弄され、薔薇戦争による国土の荒廃、人心の離脱を招き、ランカスター家最後の王として幽閉中にリチャードによって暗殺される。
フランス貴族の娘、後のヘンリー六世妃。激しい性格で、しばしば夫のヘンリー六世を尻目に、自ら政治、戦闘の指揮を執る。特にヨーク公を惨殺する残虐さから「フランスの雌狼」と呼ばれるが、夫と息子を殺された後、フランスに追放される。
貴族。自らの王位の正当性を主張し、王ヘンリーらランカスター家と壮絶な争いを繰り広げる。戦闘中に捕らえられ、王妃マーガレットらに惨殺される。 その他の役:兵士(3)
貴族。捕虜となったマーガレットを見初め、イギリス王妃に据える。グロスター暗殺の廉で追放、逃走中に殺される。 その他の役:森番2(3)
ジャンヌ・ダルクと呼ばれる。神秘的な力でフランス軍を勝利に導き、救国の英雄と称される。だが英軍に捕らえられ、火刑に処される。 その他の役:エドワード(皇太子)(3)
勇猛果敢な武将。イギリスを度々苦境から救うが、フランスとの戦闘中、息子とともに戦死。 その他の役:ウォーター・フィットモア(2) 猟師、兵士(3)
貴族。ヨーク公に味方し、彼の息子エドワードを王位に就かせる。しかし、その後エドワードの背信により離反。今度はヘンリーを復位させたことから、キング・メイカーと呼ばれる。
ヨーク公の息子、後のリチャード三世。父とともにランカスター家と闘い、ロンドン塔に幽閉された王ヘンリーを殺害する。
2009年10月27日(火)~11月23日(月・祝) 新国立劇場 中劇場 S席-7,350円 A席-5,250円 B席-3,150円(税込・全席指定)
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