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「赤と黒」木村了×上山竜司インタビュー

スタンダールの名作『赤と黒』が、演出家&俳優陣含めフレッシュな面々で現代に蘇る! 野心に満ちた美青年、ジュリアン・ソレルの生き様を描いたこの作品、今回はジュリアンの立場と環境の変化をファッションショーで表現、さながらロールプレイングゲームのように物語が進んでいくという斬新な演出になるのだとか。木村了×上山竜司、ふたりの対談は、以前から旧知の仲とあって思わぬ話題から始まって…

 

上山「僕、今日こそ聞きたいことがあります。木村君にはね、ずっとメールを無視されてたの(笑)。だから今日、その理由を聞こうと! 何? 忙しかったの?」

木村「(笑)いや、そんなに忙しくは……ない……」

上山「なにそれ(笑) じゃあそんなメール返さないタイプとか? 俺何か悪いことした?」

木村「いやほら……もともとあまり携帯をいじらないから」

上山「よかった(笑)」

――おふたりが最初に会ったときの印象は?

上山「最初に会ったときは『格好いいなあ』と」

木村「すぐそういうことを言う(笑)。僕からしたら“いいお兄ちゃん”ていうイメージ。年は2歳しかかわらないんだけど……気質かな」

上山「でもまあ前の時はそこまで現場で関わったわけじゃなくて。だからちゃんと絡むのは今回初めてだよね」

木村「でもほんと、上山君もそうだし、大河ドラマで一緒だった市川亀治郎さんから亀三郎さんの話を聞いていたり。共演者の方が面白そうだなと思うから、本番に入るのが楽しみなんですよ」

──元は有名な古典文学ですが、この作品の印象はいかがでしたか?

木村「面白そうな役だなと思いました。人をけ落とすじゃないけど、踏み台にして上がっていく部分と、でもピュアな部分もある。一人の人間の中にいろんな部分があって葛藤する、っていうのは面白そうだなと」

上山「僕の役は、役名では“ナポレオン”となってますけど、要はジュリアンのコンプレックスの“象徴”。原作ではナポレオンはジュリアンの英雄なんだけど、実際に出てくるわけではなくて。『赤と黒』の舞台はジュリアンが自問自答しながら進んでいくけど、今回の場合は、それが僕の役との対話で表現されるっていう。新しいですよね」

木村「だから、僕と上山君のふたりのシーンが多くなるみたいなんですよ。だからやりやすいかな、と……」

上山「といいながらなぜ目を反らす!?」

木村「大丈夫、公演期間は11日間だから、それが終われば……(笑)」

上山「こらあっ!(笑)」

木村「でもね、前から知ってるし、上山くんだし、安心感は本当にあるんですよ。でもほら、前の時はそこまでお互いを知るとこまでいかなかったから、今回稽古しながら知っていけたらいいよね」

上山「お願いだから、本番中はメール返してね?(笑)」

──おふたりとも舞台作品が続きますが、舞台に関してはどう思われてますか?

木村「この前に出演した劇団☆新感線の『蜻蛉峠』は本当に、本当に稽古はきつかったんだけど(笑)、それを乗り越えてようやく舞台が楽しいと思えてきたんですよ最近。だから、いい経験だったなと。上山君に聞きたいんだけど、舞台の楽しさって何だと思う?」

上山「ライブ感、かな。俺、共演者が間違える瞬間とか大好き(笑)。だってチャンスじゃないですか! そこをどうやって乗り越えるか、持ちこたえるか。逆境が大好きなんでしょうね。お客さんでも共演者でも、イレギュラーなことが起こるし、それがまた楽しみで」

──その日の客席でも全然違いますもんね。

木村「わかる! そういう日あるある!」

──おふたりとも色々な現場を経験されてますけど、作品や演出家が変われば現場がまた変わりますよね。自分のペースの保ち方などはあるんでしょうか?

上山「僕の唯一の取り柄は“まっすぐなこと”なので、どんな現場でも演出家の方でも、とにかく一生懸命取り組む、それだけです。どう? 何か言われたら燃えるタイプ?」

木村「どうだろう……ナイーブなので(笑)でもたぶん、稽古で何か言われてくやしいとか思っても、現場では出さないかな。出し方を知らないのかもしれない。芝居になったらそういうところを開放するんですけどね」

上山「そういう意味ではお互いタイプ的に対照的だよね? 役の上でも対照的だから、面白くなりそう。きっと僕の演じる役は、ジュリアンの汚い部分とか、表に出ない部分を表現することになりうそうだから」

──劇場も小劇場の濃密な空間ですから、楽しみですね。

木村「実は今回の劇場にまだ行ったことないんですよ、僕。だからまだどういう風になるかなかなか想像付かなくて……」

上山「すごくいい劇場だよ? 俺は大好きだし、何より名前がまたこの『赤と黒』にぴったり!(笑) お客さんには、ぜひ至近距離で僕らを観ていただきたいですね」


取材・文:川口有紀  撮影:源 賀津己


▼『赤と黒』
【公演日程】10月1日(木) ~ 11日(日) 赤坂RED/THEATER (東京)
[原作]スタンダール [劇作・脚本・演出]赤澤ムック
[出演]木村了/上野なつひ/富田麻帆/本間ひとし/池下重大/眞藤ヒロシ/佐藤晴彦/上山竜司(RUN&GUN)/坂東亀三郎


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