チケットのことならチケットぴあチケットぴあ

こんにちは、ゲストさん。会員登録はこちら

チケットぴあインタビュー

二兎社『兄帰る』 鶴見辰吾×草刈民代

二兎社『兄帰る』 鶴見辰吾×草刈民代
永井愛の演劇ユニット「二兎社」が99年に上演し、第44回岸田國士戯曲賞にも輝いた『兄帰る』の再演が決定。どこにでもありそうな“家族”に焦点を当て、“日常の中の恐怖”をブラックな笑いの中に描き出した秀作だ。そこで二兎社初参加となる、鶴見辰吾と草刈民代の二人に話を訊いた。

――最初に脚本を読まれた時の感想は?



草刈「すべてがあるべき場所にあるような作品だと思いました。永井先生の『歌わせたい男たち』を観た時も思ったことですが、エピソードがいろんなかたちで盛り込まれていて、展開が分からないぶん、どんどん作品世界に入り込んでしまう。やはりいい舞台というのは、観ている人たちが引っ張られることで、一緒に参加出来るような作品だと思うんです。そういう躍動感をこの脚本からも感じられましたし、稽古に入るのがすごく楽しみになりました」



鶴見「非常に緻密で、すべてが有機的につながっている脚本ですよね。僕はしばらく自転車レースの方に熱中していたんですが、本業に戻るに当たり、“ちゃんとしたいい作品”に出合いたいと思っていたんです。そんな時に今回の脚本を読ませていただき、これは面白い!と。今持ち得る俳優としてのエネルギー、技術を生かせるのはこういう作品だと思い、すぐに飛びつきました」



――鶴見さんが演じるのは、長年の断絶を経て、突然弟夫婦の元に舞い戻って来た兄・幸介ですね。



鶴見「幸介は、真面目なんだか不真面目なんだか、悪いんだか悪くないんだか、よく分からない男(笑)。でも大人って、みんなそうやって清濁あわせ持ったものだと思うんです。ただ日常の中では、悪や闇の部分っていうのは決して人に見せないもので。そういう部分をすべて、お客さんはガラス張り状態で見てしまう。その図式が、この作品の面白いところだと思いますね」。



――そんな幸介の登場で日常が一変するのが、草刈さん演じる幸介の弟の妻・真弓です。



草刈「真弓はすごく真っすぐで一本気な女性。でもそういう人だからこそ、翻弄されてしまうような気もするんです。永井先生は、それを“幼い”ともおっしゃっていたんですが…。そのへんのリアルなところが脚本の中にしっかり書かれているので、これから稽古をしていく中で、具体的に体感出来ることがたくさんあるような気がします」



――一番身近だからこそ、一番根深くもある。永井さんの作品は、そんな家族問題を絶妙なラインで切り取っていかれます。



草刈「そこはやはり永井先生ならでは、だと思います。日本人じゃないと理解出来ない、そういう密度がある作品ですよね」



鶴見「あります、あります。日本人ならではのストレートプレイというか。そして人生をやり直したいと思っている人が観たら、何かしらのヒントがもらえる作品かもしれませんね」



取材・文:野上瑠美子


▼二兎社『兄帰る』
8月3日(土) ~ 9月1日(日) 東京芸術劇場 シアターウエスト (東京都)
9月3日(火) 亀戸文化センター カメリアホール(東京都)
9月5日(木) 大垣市スイトピアセンター 文化ホール(岐阜県)
9月7日(土) 穂の国とよはし芸術劇場PLAT 主ホール(愛知県)
9月10日(火) 三重県文化会館 中ホール(三重県)
9月12日(木) 兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホール(兵庫県)
9月14日(土) 滋賀県立芸術劇場 びわ湖ホール 中ホール(滋賀県)
9月16日(月・祝) 藤沢市湘南台文化センター 市民シアター(神奈川県)
10月4日(金) ミューズ(所沢市民文化センター) マーキーホール(埼玉県)
[作・演出]永井愛 [出演]鶴見辰吾 / 草刈民代 / 堀部圭亮 / 伊東由美子 / 小豆畑雅一 / 枝元萌 / 藤夏子 / 二瓶鮫一