――中川さんは、今回の『CHESS』という作品に以前から思い入れがあったと伺っています。
「はい、ものすごく思い入れがあります(笑)! 『CHESS』というミュージカルのナンバーの中に世界的なヒット曲があることを5年くらい前に知ったんですね。『One Night Bangkok』という曲なんですが、聴いてみたらすごく良い曲だった。それから『CHESS』のナンバー全部を聴き続けて、この作品をいつかやれたら…とずっと思っていたんです。とにかく音楽が素晴らしいので、ことあるごとに「CHESSというミュージカルをやりたいんです」と話していたんですが、「あれは東西冷戦の話だから、日本でやるには難しいよ」という人もいて、とても深みのある作品だということがだんだんわかってきたんですね。でもやりたい!と。」
――その思いがとうとう実現しました。運命的な巡り合わせですね。
「本当にそう思います。作品を知ってやりたいと思ったのは24歳くらいの時でした。いくらやりたいと思っても、当時の僕に合う役はなかったと思う。今、29歳になって『One Night Bangkok』を歌うフレディという役が巡ってきたのは、運命かもしれないなって。」
――中川さんをそこまで心酔させる楽曲の魅力について詳しく教えてください。
「まず、僕が演じるアメリカ人の天才チェス選手、フレディの歌はすごくエモーショナルなんですよね。まるで稲妻のようなロックに、フレディの内面がストレートに現れていると感じるんです。一方、対峙するロシアの選手、石井一孝さんが演じるアナトリーのナンバーにはオペラの要素を強く感じて、いかにも芸術の国ロシアの孤高な美しさが表現されている。楽曲がそれぞれのキャラクターを音楽的に表現していて、どのナンバーも違う味わいを持っているので、全部を歌ってみたいと思うんですよ。」
――フレディをサポートするマネージャー、安蘭けいさん扮するフローレンスとの大人の恋がどう描かれるかも気になります。
「そうですね。僕も29歳で十分大人ですから、とても演じ甲斐があります(笑)。今年はデビュー10周年のライブもやっているんですが、これまでに経験してきたことが僕自身の持ち味となって現れてくる時期なのかな…という気もしています。安蘭さんとデュエットするシーンがあって、安蘭さんが、僕の声にどのように乗っかっていこうか、それがすごく楽しみだと言ってくださったんですよね。それぞれのキャラクターだけじゃなく、お互いの声を合わせた時に生まれる化学反応を思い描いてくれていることを知ってすごく嬉しかった。また「自分が出なくても観に行きたい作品」だともおっしゃっていました。僕もまさに同じ気持ちですね。」
――多くの『CHESS』ファンが、実力派キャストによる日本初演に期待しています。
「このコンサートを観客の皆さんと楽しんで、『CHESS』という作品の着地点を一緒に描けたらと思うんですよ。音楽を聴いて、興味を持っていただいて、「次はミュージカルとして観たい!」と思ってもらえるような、そんな未来を描けるコンサートにできればと思っています。」
▼CHESS in Concert
1月26日(木) ~ 29日(日) 青山劇場(東京都)
2月10日(金) ~ 12日(日) 梅田芸術劇場 メインホール(大阪府)
[出演]安蘭けい / 石井一孝 / 浦井健治 / 中川晃教 / AKANE LIV / 池谷京子 / 大野幸人 / 角川裕明 / 田村雄一 / ひのあらた / 横関咲栄
■発売中