所奏(トコロカナデ) のチケット情報

公演レビュー
  • 文学座アトリエの会「いずれおとらぬトトントトン」

    昭和のオリンピックが開催される頃、山奥にある精神に変調を来した患者を受け入れる病院での決まりきった日常に、ある日元香具師だという一人の患者が入院してきた。彼がどんな症状をかかえ、何故この病院にやってきたのか不明だが、彼が扇動する形で波風を立たせる。彼の計画とおり病室の扉の閂ははずされたが、従来の患者の反応は如何に……粗忽者には、時としてアトリエ公演が難解で、咀嚼できないことが多々あるのだが、本公演は、俳優陣はそれぞれの症状をそれらしく演じてはいるものの、粗忽者には不首尾で期待外れの作品であった。

    粗忽者の早とちり
  • 文学座アトリエの会「青べか物語」

    千葉県浦安市にあっても、東京デズニーランドという。山本周五郎が描いた当時とは様変わりの変容を遂げた所だ。粗忽者の私にも多少の因縁のあるところで、当時は東京の東の端、交通の不便な所で、あちこちに肥溜がある半農半漁の貧しい村だった。そこに暮らす人々は現代から見れば勿論、山本周五郎にとっても不思議な人種の住む異界だったのであろう。礼儀や建て前など糞くらえの、生きるに精一杯のたくましい人々は、よそ者の先生には聞くこと見ることが驚きで物書きには格好の材料であった。芳爺の当然の厚かましさとワンフレーズを唱える元兵曹長の坂口は、私の知り合いにそっくりだ。がらっぱちで、一人よがりの高橋がいい。自殺未遂の酌婦下池もああそうだろう。カモに集る、つかもとや鈴木の女性陣の活躍が目を引いた舞台であった。台詞や衣装が当時を想像させ、思えばこれは喜劇なのだろう。

    粗忽者の早とちり
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