Composers Summit Concert 2018 のチケット情報


作曲家の梶浦由記・椎名豪・千住明が一堂に会するゲーム・アニメ音楽ファンのためのプレミアムコンサート

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公演エリア

チケット発売情報

  • 公演期間

    2018/12/28(金)

    会場

    東京国際フォーラム ホールA (東京都)

  • 注意事項

    未就学児童は入場不可。学生は当日会場にて500円返金。要学生証。小学生は要身分証明書。

    公演などに関する問い合わせ先

    KMミュージック:045-201-9999

実力派コンポーザーたちが一堂に集うプレミアムコンサート『Composers Summit Concert 2018』

スペシャルゲストとして参加する千住明氏のインタビューを特別掲載!


⇒■千住明スペシャルインタビューはこちら 新着!
⇒■梶浦由記×椎名豪 スペシャル対談はこちら

■■千住明スペシャルインタビュー■■

 千住明氏は1985年のデビュー以降、幅広い音楽活動でつねに注目を集めてきた音楽家。とくに劇伴音楽の人気、評価は高く、一斉を風靡したTVドラマ『高校教師』『人間・失格』『家なき子』、NHK大河ドラマ『風林火山』はじめ、確固たる実績を残している。その活動範囲はアニメーション、ゲームにまで及び、氏が手がけた『機動戦士Vガンダム』、『鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMIST』等の劇伴は高い評価を獲得し、今でも多くのファンがその音に酔いしれている。それら名曲はどのような経緯で世に生み出され、その音にはいかなる想いが籠められているのか、そのバックグラウンドを千住氏自らに語っていただいた。



──これまで数々の映画やドラマ、アニメーションの劇伴を手がけられましたが、どのようなきっかけでこれらのお仕事と関わられるようになったのでしょうか?

千住 僕はそもそも、最初は劇伴作家になる予定はなかったんですよ。でも、劇伴作家への道を歩むきっかけとなったのは人との出会いですね。
 映画の『226』の曲を作ったときは五社英雄監督との出会い、そしてTVドラマの『高校教師』『人間・失格』『家なき子』などに関わるきっかけになったのは、脚本家の野島伸司さんとの出会いがきっかけになりました。
 僕はいつも自分から仕事を取りにいくタイプではなく、人との出会いによって生まれた縁を大切にするので、どの作品も出会いの縁がつれてきてくれたものと思って大切に取り組みました。
 アニメーション作品の劇伴に関わるようになったのは、サンライズが制作したテレビアニメ『ママは小学4年生』(1992年)が最初でした。このときは音楽プロデューサーの方から、「アニメーションの劇伴は数が多いので、ちょっと手伝ってくれないか」と要請を受けて参加することになったんですよ。
 この仕事が縁になって、同じサンライズ作品の『機動戦士Vガンダム』(1993年)へと繋がりました。いきなり最初から"ガンダムシリーズ"という派手な仕事が来たわけではなく、それまで積み重ねていた人の縁の結果、という感じでしょうか。


──『Vガンダム』はオーケストレーションを基調とした壮大な楽曲が印象的ですが、どのようなコンセプトで曲作りに入られたのでしょうか?

千住 最初に作品のビジュアルイメージを観たとき、序盤に出てくるポイント・カサレリア……ヨーロッパ的な情景が印象深かったんです。そこで、木目のサウンド、弦楽器や木管楽器を多く使った楽曲構成、フルオーケストラでやりたいと富野監督に提案したんです。田舎の牧歌的な空気を基調にしながらも、そこに戦闘シーンの緊迫感や人間ドラマを盛り込みたいと思って。打ち込みではなく重厚なオーケストラの音で、作品が持つ世界観を表現したいと思ったんです。
 柔らかめの音を多く使ったのも、戦闘を闇雲に盛り上げることが主眼ではなく、あくまでも"人間を描く"ことを意識した結果です。個人的に、『Vガンダム』は派手な効果音を並べて戦闘シーンを前面に押し出していくタイプではなく、主人公たちが何を考え、戦いの中でどう決断していくのか……あくまでも人間というものにフォーカスしている作品ではないかと感じたんです。
そこで、提案したコンセプトに沿って最初のレコーディングを富野監督に聞いてもらったところ、「劇伴の数はそんなに作らなくていい。その代わりに一年間、このクオリティーを必ず守ってくれ」とOKをいただいたんですね。僕はその条件を守るため、一年間ほかの仕事は入れずに『Vガンダム』に集中して、クオリティーの堅持に努めました。
 このときの経験が以降の作家生活ですごく支えになってくれていて、ひとつの作品に全力で集中するという、アニメーション作品に向かい合うときの僕のスタンスになりました。


──『Vガンダム』の劇伴を制作されていた当時の、何か印象深い思い出などはありますか?

千住 放送終盤に制作した『Vガンダム』をモチーフとした組曲、「THOUSAND NESTS」の収録は、ポーランドの国立オーケストラを使ったんです。収録には富野監督にも同行していただいたのですが、収録場所がポーランドのクラコフで、近くにはアウシュビッツ収容所があったんですよ。戦いの悲惨さが刻まれた場所の近くで、敬虔な気持ちになりながら収録に臨んだのは強く印象に残っています。



──2009年には世界的知名度を持った『鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMIST』(以下、『鋼の錬金術師FA』)の劇伴を手がけられますが、この作品はどのようなコンセプトで制作されたのでしょうか。

千住 『鋼の錬金術師FA』も、人間を深く描くという点では『Vガンダム』に比肩するほどの熱量がある作品だったんですよ。加えて、エンターテイメント性の高い作品として成立させるには、幅広いジャンル、バラエティ豊かな音楽が必要になりました。そこで『鋼の錬金術師FA』では、オーケストラだけでなく打ち込みもバンドも使うという、音楽的にバラエティ豊かな構成を意識して、劇伴を組み立てていきました。
 戦闘シーンに関しては、クールな雰囲気に寄せようと心がけましたが、感情豊かなエルリック兄弟の活躍を描くために、楽曲の喜怒哀楽の幅はかなり広くなっていると思います。 
 劇伴の音楽というのは、作品のなかに流れる血のようなものだと思うんです。このシーンではこれくらいの熱量でいこう、このシーンならこういうテンションで。場面場面に応じた曲を流すことで、作品に血が通っていく。『鋼の錬金術師FA』だけではなく、音楽を"血"に見立てて作品に寄与していきたいというスタンスは、昔から一貫して変わっていません。



──『鋼の錬金術師FA』に関わられていたときの印象深いエピソードなどはありますでしょうか?

千住 『鋼の錬金術師FA』はアニメ版が制作されている間も原作が同時進行していて、結末がどうなるかがわからなかったというのも特殊でしたね。僕も先が気になって、原作のコミックスが発売されるたびに購入して追いかけていたのですが、その頃は海外にいくことが多かった時期だったんです。行く先々の国で新刊を買っていたので、この巻は英語版、次の巻はフランス語版、その次はイタリア語版……と、持っているコミックスの言語がバラバラなんです(笑)。
 あとは、『鋼の錬金術師FA』のときもワルシャワ国立フィルハーモニーオーケストラを使ったのですが、僕はいつも収録前に、メンバー全員に作品の世界やストーリーを解説するんですよ。でも、『鋼の錬金術師』はポーランドの人たちもみんな知っていて、「今からフルメタルアルケミストの曲をやるのか!」とみんな興奮していましたね。この認知度はすごい……! と、日本のマンガのパワーをあらためて実感した出来事でした。



──今回のコンサートに対する意気込みをお聞かせください。

千住 今回のコンサートは僕の映像音楽の33年間のオムニバスになります。皆さんにはご存じないものもあると思いますが、すべて同じステージの上でその時の流れを感じていただければと思います。
 今回は僕以外のふたり、梶浦さんと椎名君がバンド編成なので、僕も合わせたほうがいいとも考えていますので、何かやろうと思っています。ご期待ください。
 あとはこれを機会に、コンサートに来てくれるお客さんにもオーケストラに親しんでほしいし、梶浦さんや椎名君にも「オーケストラをもっと使ってみない?」とあらためてお勧めしていきたいんですよね。
 僕たちの世代が『Vガンダム』以降、フルオーケストラを使い始めて、アニメーションの劇伴の世界もどんどんオーケストラが進出してきたと思うんですよ。でも、まだ多くの人がオーケストラと聞くと恐縮してしまう雰囲気があるというか、近寄り難いものと感じてしまう節があるような気がするんです。
 しかしオーケストラは決して扱いが難しい存在ではありません。きちんとした譜面があれば楽団員はちゃんとついてきてくれますし、観客側にもことさら多くのマナーを強いるものでもありません。なので、若い世代の方や今までオーケストラに馴染みがなかった作曲者のかたにも、「もっと身近に感じて、どんどん使ってみてよ」とお勧めしていきたいですね。



──コンサートを楽しみにされている方々にメッセージをお願いします。

千住 今回、僕はゲストという立ち位置ですが、僕自身も観客としてコンサートを楽しみにしている人間のひとりです。梶浦さん、椎名君それぞれの音楽世界が、ゲストのボーカリストの方々などを通して、どういう形で展開していくのかとても楽しみですね。
 演目のほうは現在選定中ですが、今回のインタビューで触れた『鋼の錬金術師FA』、そして『Vガンダム』からは組曲「THOUSAND NESTS」を特別版として演奏する予定です。他にも、長年積み重ねてきた様々な音楽で皆さんに楽しんでもらおうと考えています。これを機会に、皆さんにもオーケストラをもっと身近に感じてもらい、親しんでもらえると幸いですね。




取材・文/田渕亮



■■梶浦由記×椎名豪 スペシャル対談■■

作曲家たちが手がけた楽曲を持ち寄って、ステージで共演を果たすという新奇な『Composers Summit Concert 2018』。
集結したのは梶浦由記、椎名豪。そしてスペシャルゲストに千住明。それぞれ、数多くの作品において視聴者を音楽で魅了してきた劇伴作家たちだ。

2018年12月28日、どのような時間が生み出されるのか、梶浦と椎名がコンサートを前に挑戦と楽しみに満ちた心境を語り合う。



――『Composers Summit Concert 2018』の話を最初に聞いたとき、どんな印象を持ったか教えてもらえますか?


椎名 事の始まりは2017年(3月25日)に、ゲーム音楽を演奏するオーケストラ「VIDEO GAME ORCHESTRA」が来日した際、自分の曲も演奏していただいたんですが、そのときのボーカルがJoelleさんだったんです。



――『GOD EATER 2 RAGE BURST』の「Tree of Life」を歌われました。


椎名 梶浦さんの楽曲をJoelleさんが歌唱していたり、お二人はお付き合いがあったということで、自分もそこで梶浦さんとのつながりができて、去年末くらいに今回の話が沸き上がったという流れです。でも、梶浦さんと一緒に、という話を最初に聞いたときは「そんなご無体な」という感じで。


梶浦 (笑)。


椎名 『テイルズ オブ フェスティバル 2018』や、桜庭統さんとの『The History 2018~Live of the past Games&Animations Music~』をやる前でしたからね。しかも梶浦さんは雲の上の方ですから。即答はできませんでした、怖くて。



――重圧が大きかったですか?


椎名 そうですね。駄菓子ばかり食べているやつがパティシエの作る高級菓子の試食をやれ、と言われるような感覚ですね。ものすごいプレッシャーを感じました(笑)。ただ、『テイフェス』は僕にとって、国内で初めてバンドを伴ってライブした場だったんですが、そのときなんとかやれたので厚かましくも「いけるかもしれない」と思えたんですね。バンドメンバーからも「大丈夫」「上手い人に任せればいいよ」と言われて肩の荷が下りたというのもあり、やることに決めました。

梶浦 私はお話をいただいたとき、「ライブ? やりまーす!」って(笑)。そう言ったことをよく覚えています。自分の中でライブは楽しめる場なので。ただ、緊張感は当然ありますから、初めてお会いするお客様にも楽しんでいただけるものにしないと、とは考えています。でも椎名さんだって、駄菓子と言いながら攻めてこられるに決まっていますから。


椎名 そんなことは(笑)。


梶浦 勝負というわけでは決してありませんが、自分の番だけでも一つのステージとして楽しんでもらえるようにしっかりと仕上げないといけないので、ソロライブよりもいい意味での緊張感がありますね。楽しんでもらえるステージにしないと椎名さんにも千住さんにも申し訳ないですから。しかも、とても贅沢な編成でやらせていただけるので。オーケストラと一緒にやらせていただくのは初めてなので、嬉しい機会をいただいたと思っています(笑)。(チューバのような)大きな管楽器やパーカッションを呼ぶことなんてないですからね。私の曲では、オーケストラ全員を使う形にはならないかもしれませんが、試せることは試させていただきたいとは思っています。



――今回共演されるお二人ですが、は互いをどのような作曲家として見ていたのか教えていただけますか?

椎名 僕にとっての梶浦さんといえば『ゼノサーガⅡ』の印象が強いんです。あのファーストインプレッションがあまりにも大きすぎました。エンディングで流れるテーマ曲「Sweet Song」を当時在籍していたナムコ(現・バンダイナムコスタジオ)の皆と聴いたとき、どこの国の音楽ともわからない、不思議な感覚を覚えました。この地上のどこかにある国のような、そうではないような。しかもそういう曲は「面白い曲」になりがちだと思うんですが、とても感動的な曲になっていたので、こういう曲もあるんだと本当に驚きました。『フラッシュダンス』の主題歌(「Flashdance... What a Feeling」)を聴いたときと同じくらいにセンセーショナルでした。安室(奈美恵)ちゃんもカバーしていたあれですね。子供の頃、自分が心から感動するためにはワード(歌詞)がどうしても必要だったので、歌詞がわからない洋楽は一切聴かなかったんです。でも『フラッシュダンス』の曲に関してはすごく感動した記憶があります。曲は全然違いますが、新しいものがやってきたという意味でのインパクトとしてはどちらも印象深く残っています。


梶浦 私にとって、椎名さんに対する最初の印象はやっぱり『テイルズ オブ』シリーズですね。とにかくシンフォニックで、弦がしっかりと鳴っている曲を書かれる方だと思いました。しかも曲の展開がすごく自由なんですよ、椎名さんの曲って。聴きながら「こう来るか」と予想していたらそうは来ない。だけど、それが奇をてらっているわけではない。奇をてらって変な展開にすることはいくらでもできますがすごく美しい展開になっています。ステレオタイプではないので、「あ、こう来るんだ」「あ、次はこう来たのか」というワクワクドキドキをすごく感じます。ゲーム会社に入るまで音楽の勉強をなさっていなかったとお聞きしたんですが、「あ、なるほど。だから自由なのかな」と思いました。ルールを知らないゆえの自由さというか、突飛に聞こえても美しく展開しているのは、ルールに縛られないからこそなのかと思いました。


椎名 そう言ってもらえるのは嬉しいですね。



――そしてもう一人、千住明さんをゲストで迎えます。お二人は千住さんに対してはどのような印象をお持ちですか?


椎名 やっぱり「すごい人」という印象は拭えませんよね。お兄さん(=日本画家の千住博)と妹さん(=バイオリニストの千住真理子)と3人そろって芸術家というところで、「千住家」と呼ばれるくらいですから。


梶浦 兄妹3人がプレイヤー、作曲家、画家で、しかも全員が大家なんて、漫画の設定だったら「やりすぎ」と言われるくらいですよね(笑)。


椎名 貴族みたいな高貴な印象ですよね。


梶浦 書かれる曲もとても繊細で。


椎名 僕、『レッドクロス~女たちの赤紙~』というスペシャルドラマの曲が好きなんですよ。戦争を題材にした特別番組だったんですが、昔を振り返るような曲ではなく、梶浦さんが仰ったようにピアノや弦で聴かせているんです。でも、すごく怖さがあったり、悲しさも持っていたり、とてもおしゃれさを感じさせる楽曲なんです。しかも、どの曲も舞台や時代背景のスケール感がスッと入ってくるんですよ。ポンっと肩を叩いてくれる感じと言いますか。


梶浦 すごくきれいなクラシックですよね。本当に美しくて。私にはああいう曲を書くことはできないので、聴くたびにいつも単純に憧れてしまいます。私はオーケストラ曲を書いたことはないんです。弦や金管が入っていても、それは使っているだけで。オーケストラの曲を書かれる方のスケール感は全然違うんですね。どうしても私は低音から重さや温度差を出そうとするところがあって、重厚感はあっても軽いというのがなかなか自分には難しいんです。だから、オーケストラゼーションからアプローチをされる方は憧れます。美しいオーケストラを書かれるという印象が強いです。



――共演という機会を得て、期待するところはありますか?


梶浦 実際にやってみてどうなるのか本当にワクワクしています。


椎名 緊張の方が強い部分がありますが、貴重な体験を楽しみにしています!


梶浦 (終演後)お客さんに「どうでしたか?」と聞いてみたいですね。





取材/冨田明宏 文/清水耕司

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