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@ぴあコラム

ジューダス・プリースト

 オリジナル・ボーカリスト、ロブ・ハルフォードの復帰により、新たな黄金時代に突入したベテラン・ヘビー・メタル・グループ。100分を越す2枚組のボリュームで、メタル・オペラを繰り広げるコンセプチュアルな大作『ノストラダムス』を携えた今回の来日公演は、さらに新たな領域へのチャレンジを開始した彼らの凄みが味わえるはずだ。

 ジューダス・プリーストは、70年代前半にデビューして以来、いわゆるヘビー・メタルという音楽のスタイルを確立し、メタル・ゴッドという異名を持つベテラン・グループだ。日本に初めてやってきたのは、1978年のことで、今年はそれから30周年という記念すべき年にあたる。

 長いキャリアを持つアーティストの例外に漏れず、彼らの歴史も、様々な困難を乗り越えて刻まれてきた。特に90年代に入ってからは、ボーカリストのロブ・ハルフォードが、ソロ・プロジェクトに専念するためにグループを離れ、バンドはティム“リッパー”オーウェンズを新メンバーに迎え、それぞれの道を歩んできた。

 しかし2003年になると、ロブのグループ復帰がアナウンスされ、2004年のツアーでは過去最大の動員を達成する大成功を収め、2005年には復活第1弾アルバム『エンジェル・オブ・レトリビューション』をリリースし、来日公演も実現させ、新たな黄金時代への突入を印象付ける。

 そして今年になって彼らが発表した最新アルバム『ノストラダムス』は、100分を越す2枚組のボリュームで、「ノストラダムスの大予言」で知られる詩集を著したルネサンス期の実在の人物を主人公とする物語を展開するコンセプチュアルな大作となった。メタル・オペラともいうべきこうした壮大な試みは、彼らのマネージャーであるビル・ガービッシュリーの提案により、実現したものだ。

 ちなみにビルはザ・フーのマネージャーとしても知られる人物。つまり彼のこのアイデアは、かつてザ・フーが発表した『トミー』『四重人格』というロック・オペラの名作を踏まえたロック史上の挑戦を、再び黄金時代に入ったジューダス・プリーストに働き掛けるものだったわけだ。今回の来日は、それに応えた力作を携えて行われるだけに、特別なテンションに満ちたものとなるに違いない。(2008/8/22)