ナイス、エマーソン,レイク&パーマーなどの活躍で知られるプログレッシブ・ロックを代表するキーボード奏者、キース・エマーソンが、自分のリーダー・グループを率いて3年ぶりに来日する。最新作『キース・エマーソン・バンド・フィーチャリング・マーク・ボニーラ』を携え、テクニカルでダイナミックなプレイを披露してくれる。
キース・エマーソンは、70年代に大きな盛り上がりを迎えたムーブメントであるプログレッシブ・ロックを代表するキーボード奏者だ。彼の名前が最初に広く知られるきっかけは、60年代にロックとクラシックを融合する試みで注目を集めたナイスでの活躍だった。1970年にナイスが解散した直後には、元キング・クリムゾンのグレッグ・レイク、元アトミック・ルースターのカール・パーマーと共にプログレッシヴ・トリオ、エマーソン,レイク&パーマー(EL&P)を結成。ワイト島ポップ・フェスティバルのステージで、一気に注目を集める。
3人のキャラクターが見事に拮抗したこのグループで、エマーソンはピアノだけでなく、シンセサイザーをダイナミックに駆使しており、高度なテクニックと音楽性に加え、緊張感のあるパフォーマンスで、大々的な人気を獲得する。グループは1979年に解散し、90年代に再結成されるが、1998年の全米ツアーで活動を終了している。
21世紀に入ってからのエマーソンは、2002年にナイスの再結成ツアー、2003年には初の自叙伝の出版などで、キャリアを集大成した動きを見せるようになり、2005年10月に実現したソロ来日公演では、ナイス、EL&Pなどの楽曲も含む多彩なレパートリーを披露してくれた。
今回の来日は、それ以来3年ぶりとなるものだが、今年の彼は、8月にニュー・アルバム『キース・エマーソン・バンド・フィーチャリング・マーク・ボニーラ』をリリースしたばかり。これは実質的に彼の最初のソロ・アルバムといっても良い内容だけに、ステージもクリエイティブな勢いに満ちたものになりそう。またマーク・ボニーラの声質が、グレッグ・レイクと共通する美しい響きを持っていることもあって、EL&P時代のファンも違和感なく楽しめることになりそうだ。(2008/9/5)