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チケットぴあコラム

レイジ・アゲインスト・ザ・マシーン

 2000年にボーカルのザック・デ・ラ・ロッチャの脱退により解散しながらも、昨年奇跡的に復活した彼らが、さらに8年ぶりに来日公演を行う。その直後には、ギタリストであるトム・モレロのソロ・プロジェクト、ナイトウォッチマンの公演も予定されており、政治的なメッセージ色濃厚な彼らの活動を多角的に体験する絶好の機会といえる。

 ロック・バンドにおいてボーカリストは、音楽と言葉を結びつける独特なポジションにいる。特にレイジ・アゲインスト・ザ・マシーンのように、政治的なメッセージ色の濃いグループでは、音楽的な快楽とシビアなメッセージの板挟みとなることも珍しくない。

 ギターのトム・モレロ、ボーカルのザック・デ・ラ・ロッチャ、ベースのティム・コマーフォード、ドラムスのブラッド・ウィルクからなるレイジ・アゲインスト・ザ・マシーンは、ファースト・アルバムのジャケットに焼身自殺する僧侶の写真を使用するなど、ストレートに政治的なメッセージを掲げて来た。同時にヘビーなギター・サウンドとラップを融合したスタイルで、90年代のロックの大きなうねりとなったミクスチャー・サウンドの先駆者として、並ぶ者のいない独自のポジションを築き上げた。

 しかし2000年にザックが突然脱退を表明したのを機に、バンドは解散。その後ザックはソロ・アルバムのリリースを噂されながらも、結局発表には至らなかった。一方で残された三人のメンバーは、元サウンドガーデンのクリス・コーネルをボーカルとして迎え、新たにオーディオスレイヴというバンドを結成したが、2007年に活動を休止した後、今度はレイジが復活を遂げ、大きな注目を集めた。こうしたプロセスを経ることによって、現在の彼らは、この四人でなければ生み出すことのできないマジックの凄みを十分に理解したといえるだろう。8年ぶりとなる今回の来日では、そんな境地に突入した彼らの魅力を存分に発揮してくれるはずだ。

 またその直後には、政治・社会活動家であり、バンドのブレインともいうべきトム・モレロのソロ・プロジェクトであるナイトウォッチマンの本邦初ライブも決定。この機に現在の彼らのありのままを、しっかりと体感しよう。(2008/1/11)

Photo Credit Danny Clinch