ロックの歴史に多大な影響を与えたベテラン・ボーカリストが、13年ぶりに来日。近年は『ザ・グレイト・アメリカン・ソングブック』シリーズでの、円熟した境地も評価されているが、今回は“ROD STEWART ROCKS HIS GREATEST HITS JAPAN TOUR 2009”と銘打ったツアーだけに、華やかでやんちゃなスーパースターぶりを披露してくれそう。
ロック・ボーカリストの代名詞ともいうべきベテラン、ロッド・スチュワートが、13年ぶりに来日する。彼は60年代後半に第一期ジェフ・ベック・グループで活躍した後、フェイセズ、そしてソロで活動を展開。70年代前半には英米のチャートを席巻し、スーパースターとしての地位を確立した。1978年のアルバムの『スーパースターはブロンドがお好き』という邦題には、まさにそうした機運が表現されている。
近年の彼は、2002年に発表したアメリカン・スタンダードのカバー集『ザ・グレイト・アメリカン・ソングブック』シリーズが、大きな注目を集め、2005年にVol.4がリリースされるほどのヒット・シリーズとなった。これにより円熟したシンガーとしての魅力が、改めてクローズ・アップされている。
とはいえ、ロッド・スチュワートは、スーパースターではあっても、そのキャラクターは、必ずしも気取ったイメージではない。それは階級制が堅固なイギリスに生まれ、サッカー選手を目指して挫折した後にミュージシャンとなったキャリアにも現れている。要するに貴族的な優雅さよりも、やんちゃな人懐っこさが似合うロックンローラーなのである。
そうしたイメージを持つファンにとっては、現在の時点での最新作である2006年の『グレイト・ロック・クラシックス』は、大歓迎すべき作品だったはずだ。この作品で8年ぶりにロック・ボーカリストとしての原点に回帰した彼が、13年ぶりに行う今回の来日公演は、“ROD STEWART ROCKS HIS GREATEST HITS JAPAN TOUR 2009”と銘打たれている。ハスキーで華やかな声を持つロックンローラーとしての本領を発揮して、ロック史を彩ってきた名曲の数々を楽しませてくれるに違いない。(2008/11/28)