――今回のプログラムの選曲理由を教えてください。
私の師であるイリヤ・ムーシンもベラルーシ国立交響楽団を指揮したことがあるようです。ムーシン先生は、リムスキー=コルサコフの孫弟子でもありますし、先生の大好きだった「スペイン奇想曲」をプログラムに入れました。きっと先生は、この曲をオケで指揮されているでしょう。こういう繋がりについて思うとき、先生も作曲家も魂は生きていると感じるのです。
――その他に思い入れのある曲はありますか?
ブラームスの交響曲第1番です。この曲は、しっかりした構造の中でこそ見えてくるロマンティシズムを強調したいと思っています。
――ソリストのアレクサンダー・ルビャンツェフさんとは初共演でしょうか?
共演は初めてなのですが、彼の独創性がとても好きなので、本公演が楽しみです。今回のツアー以外にも、ぜひ彼とたくさんのコンチェルトを共演したいですね。
――オーケストラのベラルーシ国立交響楽団について教えていただけますか?
ミンスク(ベラルーシ共和国の首都)での定期公演が初顔合わせでした。リハーサルを重ねるごとに、音色も多様になり、またベテランと若手の層が厚い楽団です。海外公演も頻繁にしているのですが、アジアは初めてだそうです。楽団も日本に演奏旅行に行けることをとても楽しみにしており、「with Love」というテーマの日本をイメージした絵を頂きました。
――最後にコンサートへの抱負を聞かせてください。
皆さんと一緒に音楽の中で様々な感覚を共有したいと思っています。会場でお会いできるのを楽しみにしています。
●西本智実 Nishimoto Tomomi
ロシア国立サンクトペテルブルク音楽院オペラ・シンフォニー指揮科に留学。チャイコフスキー記念財団ロシア交響楽団芸術監督兼任首席指揮者(2004年~2007年)、ムソルグスキー=ミハイロフスキー記念サンクトペテルブルク国立アカデミックオペラバレエ劇場首席客演指揮者(2004年~2006年)、ロシア国立交響楽団首席客演指揮者(2010年~2011年)などを歴任。リンツ、ブルックナーハウスにおいてブルックナー管弦楽団定期演奏会での成功を皮切りに、モナコのモンテカルロ・フィルハーモニー管弦楽団、ブダペストフィル、ルーマニア国立ジョルジュエネスコフィル、英国ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団、リトアニア国立交響楽団、ラトビア国立交響楽団、ベラルーシ国立交響楽団など次々と成功し活動範囲を広げている。ハンガリー国立歌劇場、プラハ国立歌劇場、ウクライナ国立オデッサ歌劇場等でも成功をおさめ、オペラ指揮者としての評価も高い。2010年にはカーネギーホールにてアメリカンシンフォニーオーケストラを指揮し大成功をおさめ、2011年シーズンからはウェストチェスター交響楽団定期演奏会に招聘され、アメリカにも進出。
現在、オリンパスホール八王子のエグゼクティブプロデューサー。
2012年9月より日本フィルハーモニー交響楽団のミュージックパートナーに就任する。
また同9月イルミナートフィルハーモニックオーケストラの芸術監督兼首席指揮者に就任予定。
2007年よりダボス会議を主催する『世界経済フォーラム』のヤング・グローバルリーダーに選出されており、2012年にはハーバード大学ケネディスクール“エグゼクティブ教育”研修生として奨学金派遣されるなどその活動は世界から注目を集めている。