――今回のアルバムの制作期間は長かったようですね。
Die:期限を設けたくなくて。一回期限を抜きにして、まず曲を作っていこうというところから始まりましたね。過去の曲を今の自分たちのスタイルに合わせてアレンジ変えたりもしてきたんですけど、そこでヒントを得たこともあったりして。それからだんだんとアルバムのサウンドが見えてきたかな? っていう感じでしたね。
――詞は京さんですけど、曲はみなさんでスタジオで作られていくんですね?
Die:すごく特殊なやり方なんですけれども。まず原曲があります。そこから、それぞれ自分のパートを考えて、どんどんアイディアをぶつけていくんです。やっていくうちに光が見えてきて。そこでボーカルの京が、ピッと感じたら歌をのせてくるんです。その歌が入ってきたことによってまた自分たちが「そういう感じでくるか、じゃあ、こうしよう」って感じで、いらないものをそぎ落としていくっていう作業を延々やっていきます。
――すごく1曲に時間かかりますよね?
Die:すごい時間かかってますね。結局煮詰まってくるんで、煮詰まってきたら別の曲をやって、しばらくしたらまた戻ってみよう、みたいな。そうしたらまた、いけるな、この感じいけるな、ってなって。
――今回のアルバムでは、メンバーそれぞれが立っている曲が多くありますね。
Die:個人的には、自分の得意な部分とか自分でわかるじゃないですか? そういうのを一回置いといて、今まで自分が避けてきたものもちょっとやってみよう、と。いつもだったらこういう風にいくけど、もっと違うアプローチを考えてみようか、と。今までのアルバムの中で一番考えたかもしれませんね。今までの自分を置いてこないと、自分の得意な中だけでは新しいものが生まれない気がして、一度自分のスタイルを捨ててやりましたね。
――アルバムタイトル『DUM SPIRO SPERO』もいいですね。
Die:このタイトルは5人一致でバシッと決まりましたね。これだ!って。響きと意味と、5人そこでバッて一致しましたね。
――タイトルが決まったのは、震災の後ですか?
Die:そうですね、後ですね。自分たちも日本がどう変わっていくのか、どういう情報が正しいのかもわからない状況で。その中で、このアルバムを完成させることが、自分たちにとっての希望にもなっていたので。具体的にそれだからこうしたっていうフレーズではないんですけれども、何かしら入ってきているとは思います。
――ドイツのフェスから始まる欧州ツアーから日本ツアー、ですね。
Die:まずアルバム出して一発目がフェスってのがね! 4年前にも出たんですが、ドイツで一番有名で大きいフェスで、メタルファンがすごく集まるんですよ。8万人くらい集まるんで、ステージから人の最後尾が見えない、すごい景色ですよ。
――4年振りの期待感は?
Die:4年振りに出て、また新たな傷跡を残せればいいですね。
――欧州ツアーも完売してるところが出てますね。
Die:やっぱり行き続けないとね。一回行ったから終わりじゃなくてね。すごく待っていてくれているなぁってのがすごく伝わってくるし。日本と比べると自由奔放というか…例えば、バラードをやるとしたら日本の場合は静かにして聞くじゃないですか? 向こうは誰か叫んでますね(笑)。激しい時はバラードでダイブしてますしね(笑)。“そこ、雰囲気ちゃうやろ!”って。でもそこも決まりきったことじゃないから、ありやな、と。
――今回、日本ツアーも久しぶりの場所もありますね。
Die:なかなか回れない場所もあるんで、楽しみなんですよね。まずヨーロッパを一通り回ってくるんで、そこで鍛えてきたものを日本にもつなげていければいいかな、って。いきなり日本じゃなくヨーロッパで始めるツアーってのもなかなかないんで。どういう反応なのかも楽しみだし。
――最後にメッセージを!
Die:今回のアルバムもすごく自信があるし。震災のことが大きくなるんですけれども…当たり前と思っていたことがすごく大事なものだったりするんで、そういうのを気付かせてくれたアルバムでもあるし。すごく大事にしていきたいので、アルバムを聞いてライブにも来て欲しいですね。