――このページで井上さんのことを初めて知る方もいるかと思いますので、まず簡単に自己紹介をお願いいたします。
井上「はい、私は高校1年生の15歳で、ずっと大阪で活動してきたんですが、今年の4月に1stシングルがリリースされると同時に上京してきました。今は東京でライブを中心に活動しています」
――まず、音楽を始めたきっかけについて教えてください。
井上「きっかけはお母さんですね。お母さんがボイストレーナーの先生だったんです。私自身、歌を歌うのは小さい頃から好きで、ずっと身近にあるものだったんですが、そうやってトレーニングするという事は頭に無くて。そんな時にお母さんの友達の、その方もボイストレーナーの先生だったんですが、「娘連れてきたらどうや?」って言われたらしく」
――あはははは! その一言で関西という感じがしますね。
井上「はい(笑)。それでためしにお母さんの教えている学校のキッズコースに行くことになったんですが、行ったその日にオーディションがあって、そのオーディションで授業料が免除になる賞をいただいて」
――えー!?
井上「お母さんも「授業料タダなら行ってもいいで」って言って(笑)」
――あはははは!
井上「音楽をやり始めたのはそこからですね」
――いやー、凄いタイミングですね! ってことは特に技術的な事は習わずに、オーディションに受かったという事ですよね?
井上「そうですね、ありがたい話です」
――野球やった事ないのに、いきなりバッターボックス入って満塁ホームラン打っちゃうみたいな事ですもんね。
井上「(笑)。でも、さっき言ったみたいに、歌うという事は小さい頃から好きで、ずーっと歌ってましたね。私、小さい頃空手をやっていたんですけど、道場から誰もいなくなったら、仲の良い友達とふたりで歌いまくって(笑)。コンサート状態でした」
――あはははは! いいですね!
井上「相手が歌ってる時は、もうひとりはお客さんやって「ヒュー!」とか言ったりして(笑)」
――(笑)。可愛らしい。その時はどういった方の歌を歌っていたんですか?
井上「その時は、mihimaru GTさん、大塚愛さん、いきものがかりさんとか歌ってました」
――小さい頃のお話なのに、出てくるアーティストの方々が凄く最近でジェネレーションギャップを感じずにいられませんが・・・(笑)
井上「(笑)」
――ちなみに、そのオーディションの時に歌われた歌は何だったんですか?
井上「大塚 愛さんの『PEACH』ですね」
――凄く可愛らしい歌を歌われたんですね。それで、その学校ではボーカルを中心に習っていたんですか?
井上「ボーカル以外にもダンスを習ってました。一時期「安室さんみたいになりたいなー」ってずっと言ってましたね(笑)。今もそうなんですが、沢山やりたい事があるんです」
――なるほど、その一環かもしれませんが、心斎橋で弾き語りをしていたというお話を聞いたことがあるんですが・・・。
井上「してましたね。私YUIさんにも憧れていて・・・当時から憧れの人が多かったんですが(笑)。それで人前で歌いたい! って思ったんですけど、その時は人前で歌うっていっても、どこで歌ったら良いかわからなくて。そんな時に普通に遊びに行った先で弾き語りで歌ってる方とかいて「あ、ここで歌って良いんや」って思って(笑)。それでやり始めた感じです」
――それも凄いですね(笑)。先程からお話を聞いていると、臆さないというか、行ったその日にオーディションとか、歌う場所がないから路上で弾き語りとか・・・普通怖いと思うんですが。
井上「うーん、何も考えてないんだと思います(笑)」
――しかも大阪の梅田、心斎橋でやられてたんですよね?
井上「はい、歩道橋のところでやってました(笑)」
――これ、梅田に行った事ある方なら分かると思うんですけど、あそこで若い女の子が1人で弾き語りしてるっていう事だけで、凄い根性だと思うんですよ。ただでさえ弾き語りしてる人って、通りかかる人から「何やってるんだろ」って好奇心の目で見られるし。
井上「それはありますね」
――でも、怖いということよりも、歌を歌いたい、人前で歌いたい、っていう欲求が勝つということですね。
井上「はい! その通りですね」
――(笑)。お芝居と、音楽活動でそれぞれ違うところ、似ている所はありますか?
井上「やはり大きな違いは、お芝居はその役になりきらなければいけないという所ですね。弾き語りだと、自分の作った曲に自分で歌詞を載せて、という作業なので、井上苑子自身なんですが、お芝居だと台本の通りにやらなければいけない。お芝居を始めたばかりのときは、「役になりきる」という事がとても難しかったです。ただ、やりきった後の達成感は音楽もお芝居も、どちらも同じくらいありますね。」
――なるほど。これから先、音楽とお芝居、どちらもやって行いきたいですか?
井上「はい、やっていきたいです! やれる事は全部やりたいですね」
――非常に頼もしい! 変な話ですけど、本当はやりたい方があって、もう片方は誰かに言われてやっているとか、そういう事ではないんですね。
井上「全然違いますね。この前、関西テレビのドラマに出演させていただいたんですが、桐谷健太さんと、中村ゆりさん、菅田将暉さんと1か月間ずっとご一緒させていただいて。そこで色々お話させてもらったんですが、そのドラマで気づいたのが、やはり一流の俳優さんってオンとオフがガラッと変わるんですね。あれだけ役になりきってたのに! ってほどに。私にこういうのできるかなーって思ってたんですが、桐谷さんが「市原隼人さんはまた市原隼人さんなりの役への入り込み方があるし、人それぞれだから、やっていく内に探していけばいいよ」って言ってくださって。」
――良い話ですね。元々桐谷さん好きだったんですが、もっと好きになりました(笑)
井上「(笑)。本当に嬉しい言葉でしたね」
――それも、井上さんが前のめりに色々な事に挑戦したい、やってみたいという熱量が見えたから言ってくれた言葉なんじゃないかなと思います。これまでのお話聞いた中でも色々凄いなと思うところだらけなんですが、やはり一番勇気が必要だっただろうなと思う事が、15歳で歌手になるために上京するというところなんですね。
井上「はい」
――井上さんのようになかなか一歩踏み出せない方って沢山いると思うんですけど、そういう人に向けて何かメッセージとか、アドバイスとかありますか?
井上「私は、まだまだメッセージとかアドバイスとかできるような立場じゃないと思ってるんですけど、それでも何か言うとしたら、夢を持っているだけでも凄いことだと思うので、それを実行に移してほしいなって思います。もし、歌手になりたいって夢を持っている方がこのインタビューを読んでくれているとしたら、将来一緒にステージに立てたら良いなと思いますね」
――井上さんの音楽は、歌手を目指している人に一歩を踏み出させるような、そういう側面を持った歌だと思います。
井上「はい、そうだと本当に嬉しいですね。私も、上京することに不安が無かったわけじゃなくて、むしろ凄くあったんですけど、でもそんな私が上京に踏み切れたのも、家族だったり、友人だったり、応援してくれる人が大阪で応援してくれるっていうのがあったからで。だから、私自身が凄いということじゃなくて、帰る場所がある、「何か辛い事あったら言いなね」って言ってくれる存在があるからこそ、頑張れてるんだと思います。」
――支えてくれる人があっての井上さんの活動という事ですね。次に、9月25日にリリースされた『運命線ビリーバー』についてお聞きしたいのですが、こちらはどういった楽曲でしょうか?
井上「LAST ALLIANCEのMATSUMURA(Vo,B)さんとTRIBAL CHAIRのKEITAさんが楽曲提供とサウンドプロデュースをしてくださったんですが、初めて聴いた時に「早く歌いたい! 自分の声で完成版作りたい!」って思ったぐらいお気に入りの楽曲で。メタルミュージックで、ロックなんですが聴きやすい楽曲なので、ぜひ聴いて欲しいですね」
――今後作詞・作曲に挑戦したりということは?
井上「えー、いやー、どうなんでしょうか? 私なんかがしていいんでしょうか?(笑)」
――謙虚(笑)。そして凄くスタッフさんを見てらっしゃいますが(笑)。提供していただく楽曲の中から色々感じて、今後あるであろう作詞・作曲に活かしていただきたいなあと思いますね。
井上「実際やらせていただけるかは別として(笑)。これまでいただいた楽曲も歌詞も、自分では書けないなって思うところばかりなので、勉強していけたら良いなとは思いますね」
――期待しています。今後はどんな活動を?
井上「今後はライブなど色々やっていきたいので・・・えー・・・公式サイトをご覧ください!(笑)」
――あはははは! 井上さんの活動でユニークだと思ったのが、ライブのほかにトークイベントとかもやられてますよね?
井上「はい! 私お客さんの方大好きなんですよ、めっちゃ面白いんで。ずっと話していたいぐらい!(笑)。語りつくそうぜ! って感じです。」
――あはははは! 今後の野望とかありますか?
井上「野望というか夢なんですけど、この前ROCK IN JAPAN FESTIVALを初めて見させていただいて、フェス出たい! って。」
――フェスのステージにひとりで井上さんが出てたらカッコいいでしょうね。ちなみに、アーティストじゃない井上苑子個人としては何かやりたい事ありますか?
井上「私本当に歌が歌いたいだけなので、あまり野望とか無いんですけど・・・ディズニーランドは行ってみたいですね。本当に小さい頃行った事あるらしいんですけど、当然ながら全然覚えてないので(笑)。だから行きたいです!(笑)」
――今年中に果たせる事を願っています(笑)。では最後にメッセージをお願いいたします。
井上「私はただただ音楽が好きな15歳の高校生で、未熟なところも多いですが、このページを見て知ってくださった方は、影ながらでもいいので、応援していただけたら嬉しいなと思います。いつもいつも応援してくださってるファンの方には、これからも沢山ライブをやるので、もしよかったら引き続きライブに足を運んでいただけたらなと思います!」
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大阪出身の15歳、現役高校生シンガー。 ボイストレーナーの母の影響を全身に受け、10歳でボイススクールに入校。小6からアコギにて作詞作曲をスタート。 同年8月には初ライブ、さらに小学生で初めて路上に立ち、15歳にしてキャリアはすでに5年。ライブ限定CD累計は1万枚。 2013年春、期待と不安とアコースティックギターを手に大阪から上京。また、7/31(水)には神奈川県逗子海岸で行われる、灼熱の海の家ライブハウス「音霊OTODAMA SEA STUDIO 2013」でindigo la End/Sotte Bosse/FLOWER FLOWER/七尾旅人/BONNIE PINK という最強布陣のオープニングアクトで出演が決定。 この秋、11月下旬放送予定の関西テレビ開局55周年記念ドラマ『Y・O・U やまびこ音楽同好会』ではメインギターボーカル役に大抜擢されるなど、心斎橋で5年間、地道に路上ライブを重ねた15歳の少女の評価が高まる事は間違いない。 |
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XQJZ-1014/¥1,000 1. 運命線ビリーバー 2. 虹色バタフライ 3. グッデイ |