━━今シーズンのここまでを振り返っていかがですか?
「最近はゴールに向かっていくプレーができていると思いますが、それを1年間通じてやらないといけないし、もっと質を上げていきたいです。ゴールに向かう回数を増やすということですね。回数を増やしていけば、もっと点が取れるようになると思います。シュート、ドリブルと、もっと自分を出していきたいです。仕掛けるプレーが多いときに、自分のプレーができていると感じます。でも、まだまだですね」
━━今足りないものは?
「ゴール。ほんとそこですね。FWで4点は…(9月21日現在、リーグ戦19試合4ゴール)。悔しいです。チャンスがあるからこそなおさら悔しいですね。もっと点を取りたい。どれくらいというより、取れるだけ取りたいですね。点が取れればさらに調子も上がってくると思いますけど」
━━チームとしてはどうですか?
「8月に入って、やっと連勝できて乗ってきました。今は、みんなが考えていることが守備のときも攻撃のときも徐々にかみ合ってきている。そこが一番だと思います。悪いときは、守備のときにプレスをかけるタイミングがかみ合わず、プレーしていてバラバラだなということがありました。攻めるときもチーム全体として仕掛けるプレーが少なかったし、自分自身もなかった。いろいろな意味で怖さがなかったですね」
━━最近の試合では思い切って勝負するようになってきましたね。
「『取られたらオレらが取り返すから、もっと仕掛けろ』と浩二さん(中田浩二)に練習のときに言われて、吹っ切れました。満男さん(小笠原満男)や本さん(本山雅志)も『どんどんシュートを打て』と言ってくれる。みんなが『もっと行け』という感じだったので、そういう雰囲気をつくってもらったのは大きかったですね。今は『取られても取り返せばいいか』くらいの感覚でいます。前は『取られたらヤバいな』という感じだった。ここからコンディションが上がってくれば“もっとできる”と感じています」
━━仕掛ける場面が増えたことで、プレーしていて変化はありましたか?
「まずは、シュートを積極的に打つことで相手がなかなか飛び込んでこなくなりました。最近の試合で多いんですけど、相手DFが待っていることが多いんです。僕がドリブルで仕掛けようとすると、なかなか取りにこない。そのへんは変わったなと思います」
━━ナビスコカップに対するイメージは?
「負けているイメージしかないですね。僕がアントラーズに入ってからは2年続けてフロンターレに負けているんですよね。試合も個人的には15分しか出ていない。点も取ってないし、スタメンでも出ていません」
━━今年は大会方式の変更にともない、1回戦からトーナメント方式となります。リーグ戦とトーナメントでの違いは?
「トーナメントだと1点の重みが違いますよね。先制点を取れればすごく大きい。メンタルが大事になってくると思います。ただ、もちろんトーナメントとリーグ戦での戦い方の違いは出てくるとは思いますけど、普段通り頑張るだけです。個人的には変えることはないですね。毎試合勝てるように頑張っているので、トーナメントだからといって特別にいつもと違って試合に臨むこともないです。アントラーズには経験のある選手が多く、上の世代の人たちがコントロールしてくれているのでついていくだけです。上の人たちがどっしりしているから、僕は安心して、全力で頑張るだけです」
━━偉大な先輩のもと、安心してのびのびやれているようですね。
「基本的に『おまえが好きなように動いて好きなようにやれ』という感じです。自由にやらせてもらっているので、そのぶん結果を出さないといけないですよね。」
━━ニューヒーロー賞への期待もかかります。
「個人タイトルというよりもチームで勝つことですね。チームで勝ってみんなで喜ぶことが一番です。それで個人賞がついてきたらうれしいですけど、まずはチームが優勝できればそれでいいです」
━━同世代でいろいろな選手が活躍していますが、気になる選手はいますか?
「みんな知っていますからね(笑)。気になるというと少し違うのかもしれないけど…。キヨくん(清武弘嗣/セレッソ大阪)かな。仲いいですね。オリンピックでも部屋が同じで、うっとうしいくらい一緒にいましたからね(笑)。普段も連絡をとったりしています」
━━ナビスコカップをどういう大会にしたいですか?
「とにかく優勝したいです。一戦一戦、鹿島らしく勝っていきたい。泥臭くてもいい。自分のゴールよりもみんなで勝ちたいです。(決勝の舞台となる国立競技場は)僕自身、点を取っているスタジアムというイメージがありますから楽しみですね。点に絡むプレーでチームに貢献したいです」
━━ナビスコカップに向けて抱負をお願いします。
「とにかくチームとして勝つこと。みんなで勝って優勝して、そこで個人的に活躍して賞をもらうことができたら最高だと思います」
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