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チケットぴあインタビュー

李忠成

李忠成
初めてのJ1リーグ戦で好スタートを切り、2月の帰化とともにU-22日本代表にも名を連ねた。
充実した”春”を過ごす若きストライカーの胸のうちに迫った。

──ちょうど、リーグ開幕から1ヵ月が経ちましたが、ここまで成績(4勝1分のJ1リーグ戦1位)がついてくると思ってましたか?

「思ってないっすよ、全然(笑)。もっと苦戦すると思ってましたし。こんなに結果が良いとは思わなかったですね」

──チームとしては上出来なスタートですが、ご自身の中では全然まだまだという感覚なんですよね。

「レイソルってペースにハマった時はスゴイんですよ。ディフェンスでボールにひとり行って、パスを出されたらもうひとり行ってというその連動が早いんです。でも、攻撃とかはもっと、もっとスゴイのできるんじゃないかって思いますけどね。自分が試合に出ている時でも、まだまだだと思いますね。もし攻撃力が100あったとしたら、今は30〜40ぐらいだと思います」

──確かに上々のスタートですが、これで「イケる」と思ってしまうのは危険ですからね。

「勝ってはいますけど、内容はスゴクないですから」

──内容も全然まだまだ?

「ハイ。全然まだまだ。運良く勝っているだけ。実力でねじ伏せているっていう感じの試合はひとつもないんですから」

──公式ホームページを見ても、いつも課題を探していますよね。

「危機感とかではなく、本当に反省するところしかないと思うんで。満足する試合とかがあったら『今日は満足した』って書きますけど。でも、全然満足するところがないんで。それに今年は絶対残留っていうのが第一の目標で、今は調子いいから、みんなが『イケるだろ!』って思ったら危険です。自分は、絶対に厳しい時が来ると思うんで、その時に自分がどう貢献できるか。チームが苦しくなった時に貢献できればと思っています」

──苦しい時ほど、チームに貢献したい?

「そうですね。チームの調子がいい時は(菅沼)実とかフランサとかが点決めてくれているんで。(J1リーグ第3節の)清水戦の拮抗している時とかは、途中出場で『自分が絶対点獲ってやる』って気持ちで入っていますし。苦しい流れの中で決めたいですね。そういう時ほど燃えるんです」

──J1での好調なスタートと同じように、今年の初めは、まさか自分が五輪代表で活躍しているとは思わなかったですよね。

「そうですね。2月に帰化して、すぐ呼ばれましたから、まさかって感じですよね」

──でも、U−22日本代表の中でもここだけは負けないという自負はありますよね。

「オフ・ザ・ボールの動きとかですね。ボールを引き出す動きからパスをもらって中盤では簡単にさばき、ペナルティエリア付近でボールをもらって点を獲るというところ。その点は負けていないと思います」

──今季はJ1リーグ戦にナビスコカップ、そして北京五輪予選と48試合戦うJ2とは、違う疲労があると思うんですけど、不安はないですか?

「1年持つかというのは考えてないですね。持つところまで行って、あとは燃え尽きたら、ちょっと休憩して、また復活すればいいという考え方なんで。1年通して体力を持たそうとしたら、無意識に余力を残しちゃうと思うんです。自分はそういうタイプではないんで」

──とにかく目の前の試合に全力で立ち向かうだけということですね。

「そうですね。前の試合にあった課題とか自分の足りないところを、次の試合でつぶしていきたいですね。自分の良さを試合ごとに伸ばしていけば、また違う課題も見えてくると思いますし。100%の力を出し切れるようにしたいです。自分の力を出し切ったら、結果もついてきたというシーズンになればいいですね」


取材・文:碧山緒里摩(ぴあ編集部) 撮影:スエイシナオヨシ

李忠成

李忠成

プロフィール

'85年、東京都生まれ。182cm、74kg。背番号20、ポジションFW。高校入学と同時にFC東京のユースチームに入団。'04年にトップチームに昇格する。出場機会を求め、'05年、柏に移籍。

2007年2月、日本国籍を取得するとともに、U-22日本代表に選出された。