――オペラで有名な作品ですが、今回のミュージカルではどのように描かれているのでしょうか?
「オペラでは悲劇として描かれていますが、木村先生(脚本・演出)がそれとは異なる結末で、ドン・カルロスの生き様をとても美しく描いてくださっています。そして、ドン・カルロスだけでなく、周りの人たちの気持ちが変化していったり、新しい発見があったりと、それぞれの役が成長する姿がしっかりと描かれている作品だと感じます」
――『ロミオとジュリエット』『仮面の男』に続き、貴族の役柄ですね。今回演じられるドン・カルロスはどんな人物ですか?
「情熱的な青年だと感じます。燃える思いといいますか、芯がしっかりしているイメージを受けたので、そこをしっかり表現したいと思います。貴族や王を演じると、いつも計り知れない孤独を感じるのですが、特に今回はスペインが世界で最も輝いていた時代のお話。自分の信じる道や思いに、強い信念を持った青年が、華やかな世界に生きながら、内面では色々なことを考え、悩んでいる姿や、家族愛、友情、恋などが絡み合う中で、成長していく姿をしっかり演じたいです。」
――第二部のショー『Shining Rhythm!』は、どんな作品に?
「タイトルどおり、光と音をテーマに作られているショーです。私たちひとりひとりから発信する光と音を楽しんで頂きたいと思っています。私はこれまで元気な場面を担当することが多かったのですが、今回は大人っぽい場面や黒燕尾の群舞もありますので、そこも楽しみにして頂きたいですね。また激しいラテンがあったり、ジャズがあったり、アップテンポな曲も多いので、お客様にもリズムに乗って一緒に楽しんでいただけたらうれしいです。プロローグでは男役のほぼ全員が登場しますので、スタートからお客様の心をグッと掴みたいと思います」
――音月さん自身はどんな光を発したいですか?
「希望では、いくつもの光を発していたいと思っています(笑)。雪組としましても、昨年、お披露目公演をさせて頂いてから1年が経ちまして、下級生に至るまでどんどん成長しているのを感じます。今回、年末年始にかけてしばらく2組に分かれて公演していた雪組メンバーが久しぶりにひとつになり、ひとりひとりが積極的にお稽古に参加している姿勢を見て、とても心強く感じました。まだまだ磨いていかなければならないところはたくさんありますが、本当に皆がイキイキと光っていると思いますので、全員の光を集結させた舞台をお見せしたいです」
▼宝塚歌劇雪組公演「ドン・カルロス」「Shining Rhytm!」
宝塚大劇場:3月9日(金) ~ 4月9日(月)
チケット発売中
東京宝塚劇場:4月27日(金) ~ 5月27日(日)
一般発売:3月18日(日) 10:00
[出演]音月桂/舞羽美海/他