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チケットぴあインタビュー

ミュージカル「エディット・ピアフ」 安蘭けい

ミュージカル「エディット・ピアフ」 安蘭けい

――歌手としても一女性としても広く知られるエディット・ピアフ役と聞いて、どう思われましたか?



「彼女には興味があったし一度挑戦したい役だなと思っていたんですけど、このタイミングで演じるにはちょっと早過ぎるような気もして。私自身がもっと人生経験を積んで人間的に厚みが出てから演じてみたいという風にも感じましたが、今の私にしかできないピアフがあるのではないかなと思って、挑戦させていただくことにしました」



――今回の台本(作:藤井清美)では、これまであまり知られていなかったピアフの姿が多く描かれていますね。



「ピアフの男性との関係や歌のことはよく知られていますけど、この作品では母親とのつながりをすごく感じますね。やっぱり女性にとって同性である母親というのは思い入れのある存在だと思うので、そういう意味では特に女性に共感してもらえるのではないかなと。私も今までは成功した面しか見ていなくてピアフに対しては憧れが強かったんですけど、薬物中毒であったり実は迷信深かったことなど本当にいろんな面が見えてきました」



――ピアフのキャラクターはご自分と近いですか?



「近くはなくて……共感できる部分を今探っているところです。私も挫折の経験を自分なりに歌や演技に反映させてきた部分もあるので、その点はちょっと共感できるかなと思っています。そして彼女の、懲りないところがすごく好きです(笑)。例えば恋愛でもひとつの恋が終わったらまた次!といった感じで、同じ過ちは二度と繰り返さないと思いながら何回も繰り返している、そういう人間っぽさに魅力を感じますね。最初は憧れの、ちょっと高い位置にいたピアフがだんだん下りてきて、同じ人間として女性として見られるようになってきました」



――ピアフの楽曲の魅力は? また最も気に入っている曲がありましたら教えてください。



「やっぱりシャンソンは歌詞がとても大切で、1曲1曲に必ずドラマがありますよね。ピアフもけして美声ではないけれど、人生をちゃんと生きているから歌に説得力がある。きれいごとじゃない歌、というところが好きです。劇中では20曲ぐらい歌うので知らなかった曲にも触れて、好きな曲がどんどん増えてきたんですよ。中でも好きなのは『水に流して』。「これまであったことを全て受け止めた上で後悔しない」とラストに歌うナンバーで、彼女は本当にそう思っているんだろうなあと感じて心にグッときます。ピアフの人生って辛いことばかりで悲劇的なイメージがあると思うんですけど、彼女はそう感じてなかったはずだと思いますし、明るく生命力にあふれた女性として演じたいですね」




取材・文:武田吏都 撮影:星野洋介
ヘアメイク:吉野麻衣子
スタイリスト:平澤雅佐恵
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アイテムは全て参考商品です。


▼ミュージカル「エディット・ピアフ」
1月20日(木) ~ 2月13日(日) 天王洲 銀河劇場(東京都)
2月18日(金) ~ 20日(日) 梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティ(大阪府)
[出演]安蘭けい / 浦井健治 / 鈴木一真 / 佐藤仁美 / 八十田勇一 / 床嶋佳子 / 中嶋しゅう / 甲本雅裕 / 他
□発売中