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チケットぴあインタビュー

「スピリチュアルな1日」 石田明

「スピリチュアルな1日」 石田明
昨年、東日本大震災のために急きょ3日間だけの上演となった『スピリチュアルな1日』。その後に「もう一度観たい」という熱い声に押され、ついにその再演が決定!主演はお笑いコンビNON STYLEとして活躍する傍ら、俳優活動も本格化させている石田明。丁寧な人物描写に定評のある板垣恭一演出のもと、須藤理彩、片桐仁ら魅力的なキャストで贈るファンタジック・コメディー。「この作品がターニングポイントになった」という石田に聞いた。

――再演が決まった時、どう思いましたか?



「初演の時は再演の予定なんてなかったんですけど、カーテンコールで感極まって『再演します』って言ってしまったんですよ。それで周りのスタッフさんたちが奔走してくれて(笑)、本当に実現したので、今は感謝の気持ちでいっぱいです。あの時は交通機関も大変だったのに、たくさんのお客さんが足を運んでくださって…。観にきてくださった今田耕司さんや(ロンドンブーツ1号2号の田村)亮さんに、『久々に手を叩いて笑ったわ。こんなときやからこそ、やる舞台やったな』と言ってもらえたのも、すごく嬉しかったですね」



――石田さん演じる三井は、ちょっと空回り気味のTVディレクター。須藤さんや吉本菜穂子さん、諏訪雅(ヨーロッパ企画)さんらとのやりとりも見どころです。



「三井は不器用だしアホやし、絶対仕事したくないタイプ(笑)。でも実際にお客さんの前で演じてみると、いつも一生懸命でカワイイやつなんやと分かってきました。この作品は、旅立っていく人と、残された人の2つの気持ちが描かれているんですけど、天国へ旅立たせる手助けをしていると同時に、三井自身も新しいスタートを切るという前向きな作品になってます。それも共演者がこのメンバーだからそう感じられたんだと思うし、『こんな短期間でこんなに仲良くなるか!』ってほど仲良くなった皆との関係性は、舞台の上にも出てたんじゃないかって思います。今回はそこに新たなキャストが加わるので、また違ったパワーを作品に注入してくれるんじゃないかと楽しみにしてます」



――本作には笑いがたくさん詰まっていますよね。石田さんは漫才師であり、昨年の震災直後の頃“笑わせる”という仕事についてどう感じていましたか?



「震災の時、不安のなかキャスト皆が思っていたことは、ただ『この公演をやりたい』っていうことでした。もしかしたら何かにすがっていたかったのかもしれないんですが、僕はお笑いのほうでもガムシャラに“笑わせる”ということを考えて仕事していた気がします。だからこそ被災地から観に来てくださったお客さんに喜んでもらえたことに心が震えたし、再演出来ることがたまらなく嬉しい。自分の非力さに打ちのめされながら、どうやったら公演に来てもらえるだろう、笑ってもらえるだろうと必死に考えていた毎日を思い出すと、やっぱりこの作品は僕にとってのターニングポイントだったんだなって思います」




取材・文:佐藤さくら 撮影:源賀津己


▼「スピリチュアルな1日」
6月13日(水) ~ 24日(日) あうるすぽっと(豊島区立舞台芸術交流センター) (東京都)
6月29日(金) ~ 7月1日(日) ABCホール (大阪府)
7月7日(土) ・ 8日(日) 仙台市青年文化センター シアターホール (宮城県)
[出演]石田明 / 須藤理彩 / 片桐仁 / 吉本菜穂子 / 諏訪雅 / 猪塚健太 / 今井隆文 / 柳澤貴彦
■一般発売:4月28日(土) 10:00