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チケットぴあインタビュー

宝塚歌劇星組『愛と青春の旅だち』 柚希礼音

宝塚歌劇星組『愛と青春の旅だち』 柚希礼音
若き日のリチャード・ギアが主演した名作映画『愛と青春の旅だち』を、宝塚歌劇団がミュージカル化。暗く孤独な過去を断ち切って海軍航空士官養成学校に入学し、過酷な訓練と友人や恋人との出会いを通して成長していく主人公・ザックを、星組トップスター・柚希礼音が演じる。冷めた心を奮い立たせ、もがき苦しむザック役は、ロミオやドン・ホセといった情熱的な役が続いていた柚希にとって、新境地となりそうだ。

――今回は名作青春映画の舞台化になりますが、やはり映画版の有名な主題歌や印象的なシーンが舞台版でも活きてくるのでしょうか?



「今、映画を観直していますが、何度観てもやっぱり最後に感動がこみ上げて来ます。特にザックを演じることになって改めて聴くと、あの主題歌(『Up Where We Belong』)は、青春の甘酸っぱさや苦しみや流した涙といった要素が詰まっている素晴らしい曲だと感じますね。この曲は、今回の舞台でもふんだんに使われています。映画で重要な意味を占めている訓練のシーンも、ただ走るのでなく"見せる走り"になっていたり、壁登りや腕立て伏せなどをダンスで表現したりしているので、舞台版ならではの面白さを味わっていただけると思います」



――主人公のザックは、近作で演じられた『ロミオとジュリエット』のロミオや『激情』のドン・ホセといった情熱的なキャラクターとは全く違う役どころですね。



「そうですね。ザックは母親が自殺していて、父親からも愛してもらえないという環境の中で、ずっと殻に閉じこもって生きてきた人なんです。そんなザックの気持ちが、最初はなかなか掴めませんでした。でもだんだん、彼なりに一生懸命良くなろうとしているけれど、傷つくのが怖くて自分を守るために周りの人たちに強く当たってしまうんだ、ということが分かってきたんです。人に対して諦めてしまっていたザックが、1歩1歩変わっていく姿をお客様にしっかりと伝えられるように演じたいですね」



――ザックと夢咲ねね演じるヒロインのポーラとの愛の形も見どころなのでは?



「今回はクールで何を考えているのか分からないようなザックが相手なので、夢咲もどう演じるか最初は戸惑っていたようです(笑)。でも、そんな彼のすべてを分かって心を溶かしていくような、自立した芯のある女性の役なので、夢咲ねねの新しい魅力が引き出されると思いますよ」



――ショーの方は、柚希さんが星組のトップスターになられて初めての日本物ですね。



「はい。憧れのチョンパ(幕引きの演出)で始まる華やかなプロローグや、藤間勘十郎先生に振付けていただいた歌舞伎の立ちまわり、日本舞踊だけどダンスっぽい激しさもある『おけさ幻想』と、どんどん場面が変わっていく見どころいっぱいのショーになっています。日本物のショーと洋物のお芝居という、全く違う作品を一度に観られるところもタカラヅカならではですので、ぜひ楽しみに観に来ていただけたら嬉しいです」




取材・文:永田理子

撮影:小木野洋也


▼宝塚歌劇星組 『宝塚花の踊り絵巻』-秋の踊り-/『愛と青春の旅だち』
10月8日(金) ~ 11月8日(月) 宝塚大劇場(兵庫県)
11月26日(金) ~ 12月26日(日) 東京宝塚劇場(東京都)
[出演]柚希礼音 / 夢咲ねね / 他
□兵庫:発売中
□東京:10/24(日) 10:00 一般発売