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チケットぴあインタビュー

宝塚歌劇雪組 『オネーギン Evgeny Onegin』-あるダンディの肖像- 轟悠

宝塚歌劇雪組 『オネーギン Evgeny Onegin』-あるダンディの肖像- 轟悠
今年、宝塚生活25周年を迎えた専科の轟悠(とどろきゆう)。記念のディナーショーやCDの発売に加え、5回目を数える個展「心の旅」を開くなど、例年にもまして精力的に活動しているが、もちろん主演作も上演される。ロシアの文豪プーシキン原作の『オネーギン』だ。轟が演じるタイトルロールは、享楽的な生活を送るロシアの青年貴族。轟悠が見せる極め付きのダンディ像に、早くも期待が集まっている。

――重厚なロシア文学が原作ですが。



「オペラやバレエにもなっていますが、宝塚版はミュージカルですから、表現法はたくさんあります。原作にはない要素も入るので、より宝塚的な作品になり、わかりやすくなるのではないでしょうか。シンプルなストーリーで、曲もお客様が口ずさんで帰れるものがいいですね。お客様への優しさは大切だと思います」



――オネーギンの人物像については?



「最初は女性の敵のような嫌な人物だと思っていたのですが(笑)、今は、彼は彼なりにもがき苦しんでいたのだと考えるようになりました。封建社会の中で思い悩み、物は豊かでも、心にぽっかりと穴が開いたような虚無感を抱えていたのではないかと。その辺りを追求して、タチヤーナとのすれ違いの恋を描きつつ、背景にある封建社会の空気も匂わせたいですね。そのためにはロシアについてもっと知りたいんです。歴史的なことだけでなく、雪と氷に閉ざされた国で、ヨーロッパへの憧れやコンプレックスもあるのではないかと思います。それを少しでも理解できれば、台詞の色や吐く息の量まで変わってくると思うんですよ」



――サブタイトルは"あるダンディの肖像"です。



「ダンディにしなきゃいけないということですよね(笑)。お洒落な男性はたくさんいますが、中身がダンディであるかどうかだと思います。私が演じた『黎明の風』の白洲次郎さんのような。舞台という限られた場面では白洲さんの魅力を全部表現できませんでしたが、多くの男性に面白かったと言っていただきました。男性が思うダンディと、女性から見たダンディは違うと思うので、その点、植田景子先生が演出してくださるのは楽しみです。遠慮なく意見を交わして作っていきたいと思います」



――経験の浅い下級生も多いですね。



「上級生から下級生に至るまで、全員が責任を持って自分の足でどんどん歩いて行ってもらいたいです。アドバイスはいくらでもしますので、全員が同じ方向を向いて、1人でもよそ見をしないように、気持ちをまとめていきたいですね」



――当時のロシア貴族のファッションは?



「燕尾がパフスリーブだったり、ブラウスにもフリルやレースが使われていたり、ウェストも絞って、男性でも女性のようなラインが好まれていたようです。ただそれを忠実に再現すると、宝塚の舞台としては違和感があると思いますので、ポイントは残しつつ、やはり宝塚の男役として美しい姿で出たいですね」





▼宝塚歌劇雪組 宝塚バウホール公演『オネーギン Evgeny Onegin』-あるダンディの肖像-
10月15日(金) ~ 21日(木) 日本青年館 大ホール(東京都)
10月28日(木) ~ 11月7日(日) 宝塚バウホール(兵庫県)
[出演]轟悠 / 他
□発売中