東京バレエ団

「M」


戦後日本を代表する作家、三島由紀夫の人生とその作品が、20世紀バレエ界の巨匠モーリス・ベジャールの演出振付によりバレエとなって上演。

東京バレエ団

東京バレエ団
公演について
三島由紀夫がバレエになった
巨匠ベジャールが深い感嘆をもって描き出したMishimaの世界

戦後日本を代表する作家、三島由紀夫の人生とその作品が、20世紀バレエ界の巨匠モーリス・ベジャールの演出振付によってバレエになった。ベジャールは1986年東京バレエ団のために歌舞伎の仮名手本忠臣蔵をバレエ化した「ザ・カブキ」を創り、バレエの世界を超えて世間の耳目を集めた。続いて1993年には三島由紀夫という破天荒なテーマに挑み、東京バレエ団のために「M」を創った。「M」はMishimaの頭文字であるとともに、海(Mer)、変容(Métamorphose)、死(Mort)、神秘(Mystère)、神話(Mythologie)といった三島の人生の表象でもある。ベジャールの傑作の一つ「バレエ・フォー・ライフ」は、いずれも45歳で夭折したQUEENのフレディ・マーキュリーとベジャールの愛弟子ジョルジュ・ドンに捧げられているが、「M」はベジャールよりも2歳年上で、同じく45歳で自裁した三島に献じられている。本作には「潮騒」や「金閣寺」、「鏡子の家」「鹿鳴館」、「午後の曳航」の三島の代表作のイメージが次々に現れるから、三島文学のファンも必見だ。

本作は日本国内のみならず、海外でもパリ・オペラ座やミラノ・スカラ座、ベルリン・ドイツ・オペラなどヨーロッパの名立たる劇場で上演され喝采を浴びてきた。このような独創的な作品が創れるのは、ベジャールをおいて他にいない。三島由紀夫生誕100年は昭和100年でもある。そして、ベジャールも2027年の生誕100年に向けて世界各地で再評価の動きが盛んだ。

「M」の初演を観た文芸評論家の故奥野健男は、「ぼくはホール全体に三島由紀夫の魂がいきいきと蘇るのを、この目で、この耳で確かめた」と評した。生誕100年を機に5年ぶりに再演する今回の「M」によって、現代の観客にも三島の魂にふれてもらいたい。昭和の熱気を感じてほしい。三島はベジャールの「M」に乗って還ってくる。
公演期間
2025/9/20(土) ・ 2025/9/21(日) ・ 2025/9/23(火・祝)
会場
東京文化会館 大ホール (東京都)
注意事項
未就学児の入場はご遠慮ください。表記の出演者は4月10日現在の予定です。出演者の怪我・病気、その他の都合により変更になる場合があります。変更に伴うチケットの払い戻し、公演日・券種の振替はいたしません。正式な配役は公演当日に発表します。本公演には休憩がありません。開演に遅れると自席に着席できませんので、時間に余裕をもってご来場ください。
公演などに関する問い合わせ先
NBSチケットセンター:03-3791-8888