プラチナ・コンサート・シリーズ Vol.21
シューマン(ケルナーの詩による12の歌曲)/シューマン(詩人の恋)
<オール・シューマン・プログラム> ~“音と詩の旅”への誘い~ 12/25(木)Hakuju Hallにて開催。
コロナ禍であった2021年の7月、私は初めてHakuju Hallの舞台に立ち、シューベルトの連作歌曲集「冬の旅」を演奏致しました。同ホールの素晴らしい音響、そしてどこか幻想的なホールの空間に魅了され、この場所で更なる「音と詩の旅」を続けてみたいと願いました。今回、その念願が叶って「リーダーアーベント〜歌曲の夕べ」を再び開催させて頂けることは、大きな幸せです。
新たなる旅の伴(友)は、ドイツが産んだロマン派の巨匠、ロベルト・シューマンです。私の心は昔も今もずっと、彼の抒情的な音世界に囚われています。今回は、シューマンの数ある歌曲の中でも最も有名な連作歌曲集「詩人の恋」、そしてバスの歌手によって歌われることが非常に珍しい「ケルナーの詩による12の歌曲」を取り上げます。どちらもシューマンがクララとの恋に燃え、幸せの絶頂にいた1840年、いわゆる「歌の年」に作曲された名作です。
シューマンの歌曲の世界では、声や言葉だけでは表現することが出来ない心の揺れ動き、自然の情景や移ろいが、ピアノによって雄弁に語られます。長年ドイツで活躍し、ドイツ・ロマン派の音楽を知り尽くした尊敬するマイスター、川島基さんを共演者としてお迎え出来ることは、私にとってこの上ない喜びです。彼がピアノを通してどんな情景を語り、心の内面の葛藤を描いてくれるのか、今から期待に胸が膨らみます。
12月25日のクリスマスに、真冬の都会の森で生み出される歌は、どんな響きと色彩を帯びているのだろうかと、思いを馳せてみる。そしてお願いだからその歌を聴き逃さないで欲しい、、、何故ならそれは、あなたに向かって歌われる歌だから。
平野和
▼詳細は公式HPにてご確認ください。