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ラフィンノーズ・ロングインタビュー

ラフィンノーズ・ライブレポート
ラフィンノーズ

80年代に日本に起こったインディーズブーム、バンドブーム。以降定着し、巨大音楽ビジネスにも発展したこれらの流れは、もとを辿れば創成期を築いたバンドたちによる偉業が発端だった。

その代表格が、ラフィンノーズだった。

パンクというジャンル、バンドサウンドの楽しさを広め音楽シーンの流れを変えた彼らの功績はあまりにも大きい。ただし、幅広い世代の音楽アーティストたちが、ラフィンノーズへのリスペクトを公言するのを見ると、過去の功績だけでなく以降も続く彼らの試み全てに対してだろうとも思う。

ラフィンノーズは1981年結成。一時活動を休止した時期もあったが、1995年の再結成以来、休むことなく活動中。フロントアクトのチャーミー(ボーカル)とポン(ベース)はすでに50歳を超えているが、ライブ本数は年間80本以上(月6本以上)にも及ぶという。

ラフィンノーズ 過剰とも思える独自の音楽活動だが、結果、幅広い層のファンからの支持を得るに至った。近年、これに注目した一般メディアがドキュメンタリーを放映、大手ジーンズブランドがタイアップモデルを発売、関連書籍が刊行されるなど、再び世間が彼らの後ろをジワジワと追いかけ始める事態となっている。

そんなラフィンノーズの21枚目のフルアルバム「G.P.R」がリリースされた。たとえ特別なパンクロック好きでなくとも聴き込めるポップなサウンドが楽しい。ただし、アレンジや歌詞の内容は深く、時代を生き抜くヒントも存分に詰まった作品だ。

このアルバムの発売を記念したライブツアーが11月23日、東京からスタートした。

ラフィンノーズ 最新曲の演奏が爆音で始まると、オーディエンスは一様に熱狂。どこが曲の切れ目なのかわからないほど矢継ぎ早に進む楽曲の数々を、ボーカルでグングン引っ張るチャーミー。ときに笑顔でオーディエンスに接するが、そのテンションは「決死」の言葉に相応しいほどの気迫。全身全霊で歌いあげる姿に目をそらせなかった。

そんな風にギュッとステージを凝視していたら、たまたま隣にいた若い男の子が僕に耳打ちしてきて「ラフィンノーズのライブは……いつもこんな感じなのですか!」と興奮気味に聞いてきた。突然の質問に驚きながら「いや、毎回ごとにすごくなってるんじゃないかな」とやや通ぶって答えたが、今思えばこの返答は正しい。

主観だが、ラフィンノーズは過去の功績におごらず、止まることなく走り続け、常に時代や社会との駆け引きをしながら、今日のライブに至る。物理的なアクシデントを除けば、そんな人たちのステージが以前より劣るとは思えない。

ラフィンノーズ 過去のヒット例、前例をなぞることが商業のスタンダード、マーケティングだとしたら、表現者はその逆をしなければならない。つまり、過去になかったもの、概念、新しい作品を生み出すのが表現者だが、さらにそれを「生」「ライブ」で表現……となると凡人には到底できないことだろう。

しかし、今なおそれに挑み続ける50歳のパンクバンドがいる。

それがラフィンノーズであり、彼ら独自の音楽のやり方、ライブステージは、実はこれからの世の中が最も必要とするであろう「リアル」が詰まっている。バーチャルな世界では成立させられない「生」「ライブ」へ挑戦し続ける彼らの後ろを、再び世間が追いかけ始めているのも当然のことのようにも思う。

文:松田義人(deco) 撮影:Tsuzie Jackey

インタビュー掲載中! » 前編 » 後編

ライブスケジュール

「TOUR G.P.R」
11月23日(土祝)
下北沢シェルター(ぴあ:214-713)
11月29日(金)
京都U-STONE mini
11月30日(土祝)
岡山クレイジーママ2nd
12月6日(金)
静岡サナッシュ(ぴあ:214-466)
12月8日(日)
福岡graf
12月14日(土)
三重M'AXA(ぴあ:214-446)
12月15日(日)
神戸108
1月11日(土)
名古屋CLUB UPSET(ぴあ:214-390)
1月13日(祝月)
仙台enn 2nd
1月18日(土)
大阪KING COBRA
1月25日(土)
渋谷O-WEST(ぴあ:214-391) 公演・チケット情報

リリース情報

「最新アルバム「G.P.R」(Letsrock)
1. Fueld Up
2. レッド・カーペット
3. サンレンダー
4. PRIME ROSE
5. G.P.R
6. Cry Of Livin
7. ANGEL
8. Crazy Feeling
9. デライト
10. NIGHT RAMPAGE
11. 24時間

プロフィール

ラフィンノーズ
1981年、チャーミーを中心に結成。やがてポン加入後にバンドが加速し、「インディーズの騎手」として、後のバンドブームを牽引。途中、活動を停止していた時期もあったが、1995年より現在まで休むことなくライブ、リリースの活動をメンバーのみで運営し続けている。現メンバーはチャーミー(ボーカル)、ポン(ベース)、ベレー(ギター)、キーヤン(ドラム/from COBRA)。
http://www.laughin.net/

チャーミー
1961年・宮城県気仙沼市出身。
ポン
1962年・大阪府八尾市出身。


「ラフィンノーズ」チケットぴあ特設インタビューページです。