スプートニクがライカ犬を乗せて飛んだ夜 僕は、大人への一歩を踏み出した─
あのライカ犬にくらべれば、どんな事が起っても自分は幸せだと考える12歳の少年イングマルのマイライフ。こんな話も元気な頃のママにすれば、ママは笑って喜んで聞いてくれただろうにと回想するイングマルのマイライフに登場するのは、ママが病気になったためにひとり汽車に乗ってガラス工場のある田舎に行った夏、ママとの最後の別れのために都会に戻り、その後ふたたび汽車で雪の中を田舎に戻る旅をした冬、悲しい事件の連続なのに、どこまでも明るく楽しい人々ばかりだ。