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◆先行情報!
★<大阪公演>先行先着「プリセール」実施! 【実施期間】7月1日(木) 21:00 ~ 7月2日(金) 23:30
※先着順の為、実施期間中でも、予定枚数になり次第、販売終了! お早めに!
◆発売情報!
★<東京公演>待望の追加席 7月2日(金) 10:00発売開始
★<大阪公演>7月3日(土) 10:00発売開始
現代日本が生んだ最高の劇作家・井上ひさし 追悼公演!
2010年4月9日、日本を代表する劇作家である井上ひさしが急逝いたしました。昨年の肺ガン発症後、病気と闘いながらも新作の執筆準備を進めていた矢先の訃報でした。半世紀以上にわたり、数々の作品を世の中に送り出してきた井上ひさしが、戦後の日本のエンターテイメントに与えた影響は計り知れません。井上ひさしは、劇作家や小説家という仕事を通して、世界の在り方について未来への確かな方向性を指し示した作家でした。残念ながらこの夏の新作上演は叶いませんでしたが、井上ひさしを偲び、追悼公演が行われます。
井上ひさしが強く再演を希望した「黙阿彌オペラ」。
そして作者自身の願い、『五郎蔵役を藤原竜也に!』
亡くなる直前、井上ひさしは新作の執筆を延期し、治療に専念するという決断をしました。代わりに井上本人自らが強く上演を望んだ演目がこの「黙阿彌オペラ」です。この作品は、1995年にこまつ座で初演され、その後2000年までに2度再演されました。数ある井上作品のなかでも、ファンの再演希望が高かった作品です。「この芝居には、今の時代のことすべてが詰まっている。そして、日本語の美しさ、面白さの財産目録にもなっている」と作者自身が再演を熱望しておりました。幕末から明治維新を経て日本が変わっていく時代を描いた本作品は、政権が交替し、世の中が変わろうとしている今、上演するのにふさわしい作品です。
また、本作品に登場する「五郎蔵」役を藤原竜也に演じて欲しいというのが、井上ひさしの強い要望でした。「五郎蔵は、まわりをまとめようとしながらいつも失敗してしまう典型的なリーダーで、ちょっと悪いところが彼の魅力。同世代をリードする藤原竜也さんにぴったりな役なので、どうしても演じて欲しい」という作者の願いをしっかりと受けとめ、藤原竜也がこの難役に挑戦いたします。
井上作品に魅せられた実力派俳優が集結!演出は栗山民也!
藤原竜也が井上ひさし作品へ出演するのは、「天保十二年のシェイクスピア」「ムサシ」に続き、3度目となります。井上ひさしから次世代の演劇界を託された藤原竜也が、名優・角野卓造が演じた難役「五郎蔵」をどう演じるのか、注目です。幕末から明治にかけて活躍した実在の劇作家・河竹黙阿彌を演じるのは、
圧倒的な演技力を持ち、いまや日本を代表するシェイクスピア俳優の吉田鋼太郎。そして侍から銀行の支配人へと劇的な変貌を遂げる男・及川孝之進には、独特な存在感を放ち、さまざまな役柄を変幻自在に演じ分ける稀有な役者・北村有起哉が扮します。ほかにも、井上作品常連のベテランである熊谷真実、大鷹明良、松田洋治、朴勝哲、そして井上作品初挑戦のホープ、内田慈など実力派俳優が集結いたしました。
演出はもちろん、日本を代表する演出家・栗山民也。井上ひさしが絶大なる信頼を置き、これまでに数多くのこまつ座作品を手がけてきたまさに井上作品の第一人者です。栗山氏が新キャストを迎え、21世紀版黙阿彌オペラを創り上げます。この夏一番の注目作に、是非ご期待ください!
STAFF
作:井上ひさし 演出:栗山民也
CAST
五郎蔵・・・・・・・・藤原竜也
及川孝之進・・・・・・北村有起哉
円八・・・・・・・・・大鷹明良
久次・・・・・・・・・松田洋治
陳青年・・・・・・・・朴 勝哲
とら/おみつ・・・・・熊谷真実
おせん・・・・・・・・内田 慈
河北新七・・・・・・・吉田鋼太郎
歌舞伎作者の新七(吉田鋼太郎)は、しがないざる売りの五郎蔵(藤原竜也)と互いに川に身投げしようとしたところを、引き止め合う。その足で両国橋西詰にある蕎麦屋「仁八そば」の障子を叩いた二人。家主のとら(熊谷真実)に身の上話を聞いてもらい落ち着いた二人は、翌年同日に同じ場所で会おうと約束する。
一年たった約束の日、仁八そばに、おせんという少女が置き去りにされていた。とらはお店の切り盛りと、おせんの世話に追われ、忙しくしている。売れない噺家の三遊亭円八(大鷹明良)が隙を見て食い逃げをしようとするが、ちょうどやってきた新七に止められる。新七は、最近書いた新作芝居が大当たりしたという。あとは五郎蔵を待つばかりだが、やってきたのは見知らぬ優男、久次(松田洋治)であった。久次は、五郎蔵が無実の罪で島送りになり、自分は五郎蔵の弟分だったと語る。と、そこに流れ込んできた怪しい貧乏浪人、及川孝之進(北村有起哉)は、久次が川に身投げして同情を誘い、人から金を巻き上げていた、と暴きだす。久次は、騙したのは五郎蔵に罪を着せた者で、つまり仇討なのだ…と明かす。全員の素性が明らかになったところで、とらは「おせん株仲間」の結成を言い出す。みんなで少しずつお金を出し合い、そのお金でおせんを全員の子供として育てようという提案であった…。
時代が明治に変わり、世の中が移りゆくなか、おせんは成長し、株仲間の面々もそれぞれ成功をつかんでゆく。しかし新七だけはその変化に違和感を感じ、ついていけないのであった。そんな折、新七にオペラを書いてみないかという依頼が舞い込む。果たして新七はオペラを書くのか…。
[作]井上ひさし [演出]栗山民也
7月18日(日)~8月22日(日)料金:9,450円(全席指定・税込)
6月5日(土)10:00チケット発売