2007年、TBS系列にて放送した、
24歳のがん患者、長島千恵さんのドキュメンタリー
「余命1ヶ月の花嫁」は、大反響を巻き起こしました。
乳がんが発見されたあとも、生きること、
夢を追いかけること、
人を愛することに懸命だった千恵さんと、
彼女に影響されながらも支えになった、恋人の太郎さん、
父親、友人たちの姿が視聴者の心を打ったのです。
その様子はドキュメンタリー本として、
TBS樫元記者の目線で出版、
ベストセラーとなりました。
遺族、友人、何より恋人の太郎さんは、千恵さんの遺志
「若い女性に、一人でも多く乳がん検診を受けて、
早期発見をしてほしい」という思いを受け、
乳がん検診キャンペーンを始めました。
そんな思いの輪を広げる展開として、
2009年5月には映画が公開。
日本中の人が、感動に包まれました。
そして2010年初夏、舞台化が決定致しました。
一人の女性がどう「生きた」のか。
生の舞台だからこそ伝えられる静かな、
しかし強いメッセージを発信していきます。
|

取材者の樫元記者は、
「千恵さんの思いを少しでも多くの人に
届けてあげれば
千恵さんが(テレビで放送することを)
許してくれるのではないか」と書かれている。
実際取材に当たり、
千恵さんと直接関わりを持ったかたが
“許し”という言葉を使われているのに、
僕のような者に語る言葉はない。
ひたすら『余命1ヶ月の花嫁』
(TBSイブニング・ファイブ編集)を、
自分のこととして感じられるまで読み抜いて、
自分の中に千恵さんや太郎さんや
お父さんを発見するだけだ。
人間には幸せになる権利がある。
だが私たちは、幸せを見逃してしまいがちである。
今は、そんなことを考えている。
|