──劇団四季退団後、しばらくはどんな生活を?
「芝居はもちろんたくさん観ました。その他は乗馬とか殺陣の稽古とか、これまでできなかったことをやってましたね。後々の演技にも役立つかもしれませんが、とにかく青空の中で馬に乗ってると楽しかったですね。こういう世界もあるんだな・・・って感じで」
──今作は四季以外の初作品となりましたが、何か違いを感じましたか?
「歌手の方とか芸人さんとか様々なジャンルの方が集まってきているから、ぶつかったりバラバラな感じなのかなって思ってたんですが、それが全然。演出のグレンがマジカルドリンキングナイトという懇親会を毎週末に開いてくれたりというのもあったんですが、こんなにまとまるんだな・・・って。四季の時は劇団員は基本的にずっと一緒だから、なるべく終演後は別行動にしようって感じでしたが、その逆でなるべく一緒になる機会をつくりました」
──この作品を初めて観た時の感想を教えてください。
「ロンドンで観たんですが、当時は『キャッツ』とか『オペラ座の怪人』とかメガミュージカル全盛の時代だったけど、この作品はちょっと異色で非常に印象に残りましたね。ストレートプレイのような雰囲気も持ちながら、音楽がすごく耳に残る素敵な作品だと思いました」
──今回は「ナレーター」という、ちょっと特殊な役ですよね。
「狂言まわし的な役…というか。不吉なことを予感させながら物語を進めつつ、メガネつけたり、エプロンつけたりして、いきなり物語にも参加する役です。『ブラッド・ブラザーズ』は自分が四季を出ての初参加になりますが、なんとなくこの役は最初に演じるにぴったりかな・・・と思いました。台本読んでやりたいと思う役はそうそうめぐり合わないけど、この役はスイッチが入ったというか。まあ、突然現れたり、突然消えたりもする面白い役です(笑)」
──双子の二人はダブルキャスト。その辺りも見所ですね。
「ダブルキャストには僕も慣れてますが、双子がセットででのダブルキャストというのはなかなか面白いかな・・・と思いますね。それぞれのコンビの色ができて、お互いに切磋琢磨し合ってる感じです。すごく勉強してますよ。武田(真治)さんなんかは密かに客席で観てて、次の日に少し芝居が変わったりね。僕はキャストが変わっても大きい芝居は変えませんが、アプローチの仕方は全然違うので、少し身構えておかないとですね(笑)」
──この作品が長く愛されてきた理由は何だと思いますか?
「絆、友情・・・。人生を応援してくれるメッセージがいろいろなところに散りばめられているところかな。思いっきり笑って泣いて、悲しい気持ちもあるんだけど、前向きな気持になれる。あと、音楽がやっぱり素晴らしいですよ。良いミュージカルというのは、劇場を出て口ずさみたくなる曲がたくさんあるけど、この作品もそう。ちなみに僕は生みのお母さんが歌う『ただの物語』というナンバーが残りますね。あ、でも僕が叫ぶように歌う『テーブルの上の靴』も残るはず!(笑) 今回は劇団四季以来、初めて東京以外での公演があるので自分自身も本当に楽しみですね」
取材・文:ぴあ
▼『ブラッド・ブラザーズ』
4月17日(土)・18日(日) THEATRE1010 (東京)
4月22日(木) ~ 28日(水) 博多座 (福岡)
5月3日(月・祝)・4日(火・祝) 富山県民会館 (富山)
5月8日(土) イオン化粧品 シアターBRAVA! (大阪)
[脚本・音楽・歌詞]ウィリー・ラッセル [演出]グレン・ウォルフォード
[出演]
武田真治/岡田浩暉/藤岡正明/田代万里生/鈴木亜美/金志賢/TSUKASA/杜けあき/下村尊則/他
※出演者は公演日ごとに異なります。
※東京・THEATRE1010公演のナレーター役は安崎求となります。