――新鮮な顔合わせになりました。
湖月「金児さんは、男臭い西部の男にピッタリですよね。長身で鍛え上げられた身体は、韓流スターか金児さんかっていう感じで(笑)。ジェーンが出会ったら、惚れずにはいられないと思います。」
金児「いや、湖月さんこそカッコいいです。仕草1つとってもサマになるし、素敵だと思います。舞台の大先輩として尊敬していますし、いろいろ教えていただきたいですね。」
鈴木「湖月さんも金児さんもカッコいいですよ(笑)。そこに僕が入ったら、ある種の化学反応が生まれるかなって、逆にちょっと期待しているんです。」
湖月「パパイヤさんは才能豊かな方で、持っている知識を惜しみなく分けてくださるんですよ。ジェーンと深い絆で結ばれた関係を築いていけそうです。」
鈴木「僕は片仮名2文字の"イイ"という言葉を大切にしているんですけど、湖月さんはまさに"イイ女"です。一緒にいて居心地がいい人だなって、話した瞬間に感じました。」
――3人とも実在の人物ですが。
湖月「どこかでご本人が見てくださっていると思うので、魂を込めて演じさせていただきたいですね。女ガンマンの面だけでなく、波瀾万丈の生きざまを伝えたいと思います。」
金児「ビルの写真を見ると、いつ背中から撃たれるかわからない世界に生きている人の凄味が伝わってくるんです。常に死と向き合っている人間の美しさやはかなさは、男の色気やニヒリズムにも通じると思うので、その辺もうまく出したいですね。」
鈴木「当時は新しいことをやると風当りが強かったと思うんですけど、逆風をはねのける意志の強さはあの時代だから出る物なので、それを描くより、2012年にパパイヤ鈴木が演じるとこうなるというのをお観せするしかないですね。」
――ガンさばきも注目ですね。
湖月「また拳銃をクルクル回す練習をしないと(笑)。ライフルもすごく重いんですよ。でも本物の火薬を使うので、迫力あるシーンになると思います。」
金児「銃を見ないでパッと出したり入れたりするのがこんなに難しいとは思いませんでした。しかもビルは二丁拳銃ですし。"凄腕"とついているので(笑)、とにかく練習するしかないですね。」
鈴木「僕の場合、体重の移動とか角度とか、ガンアクションも踊りで考えるようにすれば、少しやりやすくなるのかなと思っています。」
――アクションだけでなく、愛の物語でもあります。
湖月「ジェーンは一見、自分の好きなことを貫いた女性のようですけど、娘に仕送りするために身を粉にして働いたり、ビルが、「男と女というより仲間だった」と言って出て行く場面で傷ついたり。そんな母親であり1人の女性である生き方には共感します。」
金児「ビルにとっても、ジェーンは最愛の女性だったと思うんです。別れてから気づいても遅いですけど。実生活ではこんな経験はしたくないです(笑)。この愛の形は寂し過ぎますよ。」
鈴木「わりと僕、見守る系が多いんです。若い2人を見守るオッチャンみたいな感じで(笑)、観た方が安心したり、ホッとしてもらえる存在になれれば嬉しいですね。」
▼音楽劇「カラミティ・ジェーン」
2月4日(土) ~ 11日(土・祝) ル テアトル銀座 by PARCO(東京都)
2月17日(金) ~ 19日(日) 梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティ(大阪府)
[出演]湖月わたる / 金児憲史 / パパイヤ鈴木 / 入絵加奈子 / 岡田達也 / 山本芳樹 / 友石竜也 / 春海四方 / 海津義孝 / 伽代子 / 南海まり / 秋山エリサ / 渡辺芳博 / 安達星来 / 後藤浩明(ピアノ)
■発売中