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@ぴあインタビュー

流山児★事務所「ユーリンタウン―URINETOWN The Musical―」 別所哲也

流山児★事務所「ユーリンタウン―URINETOWN The Musical―」 別所哲也
ブロードウェイで熱狂的な支持を得た、これまでにないスタイルのミュージカル『ユーリンタウン』。そのタイトルは"ションベン街"を意味し、干ばつにより節水を余儀なくされた街で、有料トイレを強要する者と、それに反発する者との革命の姿をシニカルに描き出す。そして伝説的な人気を博した、流山児祥演出版の『ユーリンタウン』が2年ぶりに再演。新たに街の警官ロックストックを演じる別所哲也に、現在の想いを訊いた。

――別所さんは宮本亜門さんが演出された『ユーリンタウン』('04年)にもご出演されていますが、2年前の流山児さん版をご覧になられた感想は?



「それぞれまったく違うテイストの魅力があるなと思いました。流山児さんの方は、よくぞここまでブロードウェイのミュージカルを、流山児さんの世界観にガラッと変えられたなと。なおかつそれがパワフルに、この作品が伝えたいこと、本質的なことにしっかりと結びついている。とにかく圧倒されたことを覚えています」



――宮本さん版ではボビー役でしたが、今回はロックストック役です。



「ロックストックはボビーと違い、取り締まる側ですからね。コミュニティがある以上、そこにはルールがあるんだってことのシンボリックな存在。また語りべというポジションでもあるので、物語の中にいたり、外に出たり。お客さんと自由にドアを開けて話せる立場にあるので、そこは力量を問われるのと同時に、楽しみでもあります」



――本作における音楽の魅力とは?



「『レ・ミゼラブル』や『屋根の上のヴァイオリン弾き』など、有名ミュージカルをモチーフにした曲がちょこちょこ入っているんです。そういう作品に敬意の念を持ちつつも、イノベートしているというか。流山児さん的に言えば、型破っていく。歌う上ではすごく難しいんですが(苦笑)、本当にカッコいい楽曲だなと思います」



――今改めて『ユーリンタウン』に挑む上で、どういった舞台にしていきたいと思いますか?



「毎回毎回、どうなるか分からない危うさみたいなものをはらんでいたいなと思いますね。本当にその瞬間、瞬間において、お客さんと一緒に生まれるような。もちろんすごく緻密には作っていくと思いますが、最後の1パーセントにものすごい魔法を秘めた、そういうミュージカルになるんじゃないかなと。ぜひそんな流山児マジックを観に、劇場まで足を運んでいただきたいと思います。僕も、流山児マジックにかかってしまった一人なので(笑)」



取材・文:野上瑠美子 撮影:星野洋介


▼流山児★事務所「ユーリンタウン―URINETOWN The Musical―」
10月14日(金) ~ 30日(日) 座・高円寺1 (東京都)
[出演]別所哲也 / 清水宏 / 伊藤弘子 / 関谷春子 / 今村洋一 / 坂井香奈美 / 大久保鷹 / 福麻むつ美 / 三ツ矢雄二 / 塩野谷正幸 / 他
□発売中