1月20日、ぴあカードとシネマズ by SHOCHIKUの企画による「映画は観るだけじゃない!『つやのよる ある愛に関わった、女たちの物語』と出会うティーチイン試写会&懇親会」が、ぴあプレミアム会員の女性限定20組40名様をご招待して開催された。東映作品が松竹本社試写室で上映されるという歴史的試写の後、レストランで行われたトークショーでは、本作の監督・行定勲氏が八雲ふみね氏の司会進行で、映画製作の裏話や出演者の貴重なエピソードなどを披露した。その後の懇親会では、行定監督、東映のスタッフ、八雲さんらが参加者の輪の中に入り歓談し、会場は大いに盛り上がった。
映画『つやのよる ある愛に関わった、女たちの物語』は、直木賞作家・井上荒野の同名小説を『GO』、『世界の中心で、愛をさけぶ』、『春の雪』のヒットで知られる行定勲監督が映画化したラブ・ストーリー。主演の松生春二を阿部寛が演じ、小泉今日子、野波麻帆、風吹ジュン、真木よう子、忽那汐里、大竹しのぶら豪華女優陣が競演している。物語は、家庭を捨て“艶(つや)”という名の女性と伊豆の大島に駆け落ちしてきた松生が、艶の奔放さに悩まされながら、病に冒され死期が近付く艶の過去を巡りはじめるというもの。艶を巡る5つのエピソードを紡ぎながら、それぞれの“愛”を丁寧に描いた作品だ。
試写会後のトークショーではまず「漫画原作でもベストセラー原作でもない、最近作れなかったこういう映画を作りたかったんです。70年代にはたくさんあったんですが……」と切り出した行定監督。今回の作品で地方をまわった試写では、映画を観た関係者が男女に分かれて話しているという、普段では見られない様子を見たという。映画を観たあと、誰かと自分自身の愛について語りたくなるのがこの映画のようだ。豪華女優陣、特に大竹しのぶの演技ついて行定監督は、「艶の胸を見るシーンで、シナリオには“見る、触れる”としか書いていないのに、あの演技をするんです。恐らくどんな演出家が同じ演技をしろと言っても二度と出来ない素晴しい演技でした」と絶賛した。
参加者からの質問にもひとつひとつ丁寧に答えてくれた。コミカルなイメージがある阿部寛さんを起用した理由は? との質問に「小説を読んでいるときから阿部さんのイメージでした。阿部さんはシナリオを読んでご自身で、相当痩せなくてはと感じたようで、どれくらい痩せればいいですか? と聞いてきました。11キロくらいかなとご自分でテーマを決めて、役作りをしてくださいました」。一番時間をかけて撮影したエピソードは? 「どのエピソードも同じ時間をかけて撮影したのですが、大島での撮影は曇天の映像にこだわったので、時間がかかりました」。クレイジーケンバンドが歌う主題歌の『ま、いいや』については、「横山さんから、最後の松生のクローズアップ、あの顔に見合う歌を書きたいと言ってもらったんです。でもどうしても最後が埋まらないと、穴ぼこの空いた歌詞を僕にふってきた。そこを埋めて完成させました。ヨコケン(横山剣)さんと何度も“イイネ!”を言い合いました(笑)」。監督自身が気に入っているシーンは? 「自転車のふたり乗りをしている松生のシーンですね。まず“大島”という場所が気に入ったんです。駆け落ちならもっと遠くに逃げればいいのに、なぜ大島なのか……。地層が出ているあの道に、松生の人生を重ねてみせました。実際撮影は長くて大変でした。阿部さんに、立ちこぎはしないでくださいと(笑)。風吹ジュンさんを乗せての場面は、スゴく大変だったと思います」など、貴重な製作秘話を惜しみなく語ってくれ、トークショーは終了した。
引き続き行われた懇親会では、会場の「tsukiji kitchen」でバイキングを楽しみながら、参加者と行定監督や映画のスタッフが作品に関するそれぞれの想いを語り合う、充実した時間を過ごした。プレゼント抽選会でも大いに盛りあがり、最後に全員で記念撮影、和やかにイベントは終了した。
取材・文・撮影:イシイノブミ
■シネマズ by SHOCHIKU 公式サイト ⇒ cinema.ne.jp/





出演:阿部寛
小泉今日子 野波麻帆 風吹ジュン 真木よう子 忽那汐里 大竹しのぶ
羽場裕一 荻野目慶子 / 岸谷五朗・渡辺いっけい / 永山絢斗 / 奥田瑛二 / 田畑智子
原作:井上荒野『つやのよる』(新潮文庫刊)
脚本:伊藤ちひろ
監督・脚本:行定勲
音楽:coba
主題歌:『ま、いいや』クレイジーケンバンド(ダブルジョイ・インターナショナル/ユニバーサル シグマ)
配給:東映
[R15+]
映画『つやのよる ある愛に関わった、女たちの物語』公式サイト ⇒ http://tsuya-yoru.jp/
夢のような心がほっこりする企画に参加させていただき大変ありがとうございました。24歳の娘と体験いたしました。映画は、静寂な流れの中に突然激しい感情の動きが突起し、スクリーンにぐいぐい引き込まれました。それぞれの女性達の心の底が沸々と伝わってきて、自分の半世紀の生き様をも思い出させました。和みを誘ういくつかの笑いのシーンは、興奮と緊張を一瞬ほぐすエッセンスとなっていてストーリーが引き締まりました。6名の女優さん達の名演技は、女性の素直な部分、弱い部分、強がりな部分がダイレクトに伝わり、心の扉が自然に開いて、自分も同じなのだ…という安心感に満たされました。前妻と子を捨て、新たな幸せを艶に求めた松生。自由奔放な艶を独り占め出来た最期。阿部さんの演技はリアリティ溢れ、魂からの表現そのもので期待通り素敵でした。トークショー、懇親会では、映画を観ただけでは決して知りえないエピソードを拝聴することができ、感激いたしました。ドキドキしてしまいあまりお話することが出来ませんでしたが、行定監督の温かなお心遣いに、心からお礼申し上げます。そして、スタッフの皆様、ありがとうございました。お料理も最高に美味しかったです。
(P.N.ALOHAさん)
とても興味のあった映画をいち早く試写で観られたこと、さらに監督から直接、作品中で気になった点や聴いてみたい点についてお答えいただき、本当に有意義な時間でした。映画は、女優さんたちのアップが多かったこと、台詞が少なかったこと、美しい女優さんばかり出ているのに笑顔のシーンがほとんどありませんでしたね。だからこそ、役者さんたちの立ち姿やほんの一瞬の所作にも、真剣に目がいってしまいました。台詞の量や、相手役との絡み中心といった今まで見慣れて来た映画の手法と違って、今作は台詞や絡みが極端に少ない分、却って作品に集中でき、無表情の奥の感情を想像(憶測!?)したり、自問自答したりしながら、監督のペースに、すっかり引き込まれてしまいました。ラストシーンは、それまでの緊迫感から肩のチカラがふわりと抜け、晴れやかな気持ちで会場を出ることが出来ました。監督と直接お話することは、ちょっと恥ずかしくて(笑)出来ませんでしたが、伺ったエピソードをもう一度見直したくなり、やっぱり映画館に行かなくちゃと思いました。それも、肉食系女子と!! 司会の女性の機転の効いた対応や、スタッフのみなさんのご配慮と、美味しいお料理で、とても楽しい時間を過ごさせていただきました! 今後も是非続けていただきたい企画ですね。ありがとうございました!。
(P.N.温泉玉子さん)
世代も環境もさまざまな人々の「愛し方」がテンポよく描かれ、オムニバス映画のようで2時間を越える上映時間があっという間の作品でした。男性を翻弄しまくる「艶」のような人生、絶対に自分にはできないので、ちょっと憧れました。トークショーでは行定監督から撮影中の秘話など、色々貴重なお話を聴くことができて、すごく楽しかったです。特に大竹しのぶさんの演技についてのお話はとても印象深かったです。また、監督自身が気さくに写真撮影に応じてくれたり、直接お話できるチャンスもあって貴重な体験をすることができました。映画が公開されたら、監督のお話を思い出しながらもう一度作品を味わってみたいと思います。お料理や飲み物をいただきながらの懇親会で、とても得した気分になるイベントでした。ありがとうございました。
(PN.K.Mさん)