沢田冬樹(サワダフユキ) のチケット情報

公演レビュー
  • 文学座アトリエの会「いずれおとらぬトトントトン」

    昭和のオリンピックが開催される頃、山奥にある精神に変調を来した患者を受け入れる病院での決まりきった日常に、ある日元香具師だという一人の患者が入院してきた。彼がどんな症状をかかえ、何故この病院にやってきたのか不明だが、彼が扇動する形で波風を立たせる。彼の計画とおり病室の扉の閂ははずされたが、従来の患者の反応は如何に……粗忽者には、時としてアトリエ公演が難解で、咀嚼できないことが多々あるのだが、本公演は、俳優陣はそれぞれの症状をそれらしく演じてはいるものの、粗忽者には不首尾で期待外れの作品であった。

    粗忽者の早とちり
  • ジョー・エッグ

    教師をしているブライ(沢田冬樹)と妻シーラ(栗田桃子)には重度の脳性まひの娘ジョー10歳がいる。全く動けないジョーはイギリスのスラッグで「ジョーエッグ」と揶揄されている。二人は各々夫婦仲やジョーの生まれた経緯などを語り掛けるのだが、あれ以来表面上は兎も角、本音を言わずストレスが溜まり危機一髪の状況が続いている。ジョーの介護に精一杯のシーラは、夫の夜の誘いを拒み続けているから、ブライは冗談にも親友フレディとの不倫を口にすることで、辛うじて精神を保っているかのようだ。二人の長い長いいつ感情が爆発してもおかしくない薄氷を踏むようなやり取りが見物だ。……12月の小雪がちらつく夜、アマチュア演劇に出演したシーラに誘われて,フレディ夫妻が見舞い方々訪れた折に、ブライの母グレースも孫にプレゼントを持ってやってきた。初対面のフレディ夫妻に、車椅子に乗ったジョーを紹介しようとすると、いつもよりジョーの容態はぐったりして、シーラをはじめ皆が大慌てで救急車の手配をしている間に、ふとした母の言葉に触発されたブライがとった行動は……公的施設への依存と我が子に注ぐ愛情との狭間で、自己犠牲を強いられる母親。重度の身障者を抱えた家族の当事者にしか知る由もない心の闇と、全てを委ねて生きているだけの命の重みを問いかける戯曲であった。膨大な台詞が飛び交う中で、一言も発しない重度の脳性まひの娘ジョー(平体まひろ)は存在感があって好演した。

    粗忽者の早とちり
  • 文学座「鼻」

    キリスト教系病院の庭。先輩看護士が新人に長期療養中患者の扱いについて、病院経営の内実から何やら教授する。系列病院への転院のターゲットにされたのが、「将軍」と呼ばれている老人だ。別役実の回りくどいようないわくありげな付き添い人と「将軍」の当番兵して、元部下を自称する男が登場。車椅子で散歩する散歩する将軍のいつものコースにはそこいらの木々に作り物の「鼻」がぶら下がっている。将軍は寝起きも覚束ない中、ふと目を覚ますと、あるフレーズを発する。老人は何者であろうか?遠くの病室から「ロクサーヌ」と叫ぶ声に微妙に反応する老人。シラノ・ド・ベルジュラックを下書きにしているのは間違いないが、そこは別役実のこと二人の素の男女の思慕と行き違いが、被せられているかのようだ。コメディタッチの社会風刺の中に、人間の切なさを描いているようだ。あり日の老俳優の最後の台詞を覚束なげに、声を張り上げる江守徹がダブって見えた。文学座の作風の幅広さに感心した。

    粗忽者の早とちり
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