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JAPANサッカーを支える企業
 
株式会社アイデム 比留間洋
2005年、Jリーグのスポンサーに新たな企業が加わった。
無料求人情報誌やWebサイトでお馴染みのアイデムだ。
同社取締役 管理部部長の比留間氏に日本サッカー界をサポートするきっかけから、共感する点、今後の展望までを伺った。
株式会社アイデム 比留間洋
   

——株式会社アイデムの企業理念から教えていただけますか。

「私どもは新聞折込求人紙「しごと情報アイデム」、設置型求人フリーペーパー「ジョブアイデム」「シティアイデム」、求人情報検索サイト「e-aidem 」など各種メディアを通じて、求人情報を発信しています。そうした事業展開において、一番大切なコンセプトとしているのが“地域密着”です。地域に溶け込んだ形で、地域の方々にできるだけ多くの情報、仕事の選択肢をご提供しながら、常に地域と向き合い、地域の人や社会の活性化への貢献を目指してまいりました」


——Jリーグをスポンサードするようになったきっかけは?

「企業として携わっているのは仕事の分野ですが、フリーターやニートの問題など、人間にとって根源的なことであるはずの仕事に対して若い人たちの受け止め方が少なからず変わってきている今日、このままでいいのかという問題意識がありました。同時に、人間にとって最も大事な“生きる力”をもっと取り入れられないか。例えば、素晴らしい音楽を聴いたり、映画を観たり、あるいはスポーツを観戦して感動するという場を提供できないかと考えたというのが、Jリーグを協賛させていただくようになった大きなきっかけです。 私どもは、地域に根ざしたスポーツ文化の振興や、次代を担う若者の育成に寄与されているJリーグの基本理念に合通じるものがあると共感するとともに、今後のJリーグの発展は、地域の人や社会の活性化につながると思っています。実は、それは私どもが目指すところでもあり、Jリーグのサポーターとして、Jリーグ発展の一翼を担わせていただくとともに、人材ビジネスでは人と仕事のトータルサポーターでありたいと願っているというわけです」


——Jリーグに対して、これまでになさってきたことは?

「2005年1月からオフィシャルスポンサーの一社として、Jリーグに協賛させていただいておりますが、まだ具体的な活動は少ないというのが現状です。今年1年はJリーグが実際どんな活動をされているのか、どのように動かれているのか、間近で見させていただきたいと思っています。 私自身サッカーが好きで、日本リーグの頃から応援してきましたが、これまでの日本のスポーツ文化が大きく変わったと実感しました。プロ野球を除けばどの競技も学校スポーツの上に企業スポーツがあり、それが頂点でしたが、Jリーグは地域の中でその頂点に立っている。13年間Jリーグが地道にやってこられたことに、理屈としては知っていましたが、今改めて具体的に『なるほど』と感心しています」


——Jリーグを協賛するようになって、企業として得たことがありますか。

「Jリーグをスポンサードするようになって、まず第一に本当によかったなと思っています。社員の平均年齢が若く、会社も若いですが、社内的にはロイヤリティーが上がったといいますか、社員全員の励みになっていることは間違いありません。社外的にも、お客さまからもJリーグのスポンサーとして見ていただけるようになりました。名刺にも「アイデムはJリーグを応援しています」と書かせていただいているので、営業支援になっています。スポーツ全般に言えることでしょうが、特にJリーグのさわやかさ、クリーンさ、若々しさ、そして地域に根ざしたという成り立ちが素晴らしく、イメージアップに確実に繋がっています。 私どもは、媒体=商品を通じて読者である求職者との接点を持ち、その結果として会社が知られていましたが、今は会社の存在そのものを知っていただき、こういう会社がこういう仕事情報を出しているんだと認知していただけるようになりました。こういう時代、そうしたことが非常に大切であると痛感しています。J1・J2合わせてJリーグには30チームありますが、その8割の地域で求人情報を発信しております。これからは益々名前を知っていただくというメリットがあると期待しています。 さらに、Jリーグを協賛するようになったことがきっかけで、私を含め多くの社員がスタジアムへ足を運ぶ機会が増え、若い人たちの今の雰囲気、時代の変化を感じられるようになり、それが媒体作りに役立ってきました」


——Jリーグに対して、あるいはJリーグとともに、今後計画されていることは?

「2006年1月5日から18日まで、Jリーグの写真展を開催します。私どもでは、4年前から東京・新宿の本社に写真ギャラリーをオープンし、写真文化を応援してきました。写真というのは、人間固有の表現のひとつですが、最近はなかなか発表の場が少ない。メーカーさんも積極的には展覧会を開かなくなり、そうでなくてももともと機材やフィルム、印画紙などに制約があったので、制約なしで行なおうということでやってきましたが、そうした文化活動とJリーグでの活動をリンクさせた形です。写真は華やかな試合のシーンだけでなく、地域の方々との交流や試合前後の人間的な部分もテーマとして展示し、より多くの人にJリーグのさまざまな面を見て、知っていただきたいと思います。 また、今後はJリーグからご協力をいただいて、地域に根ざした活動をささやかなことからですが始めていきたいと考えています」


——最後にJリーグ、日本サッカー界に期待されること、選手へのメッセージをお願いします。

「2006年はいよいよドイツ・ワールドカップが開催されます。世界で戦い、目標とする成績をあげるというのはさぞかし大変なことだろうと思いますが、Jリーグから育ち、世界に通用するようになった選手たちなら、どんなタフな条件、環境でも立派に乗り切ってやってくれると信じています。 お祭りに参加するような一体感を求めて、あるいは旬なエンターテイメントだからという理由でスタジアムに通っている方々もまだまだ大勢いるかもしれませんが、Jリーグが地域に根ざしてコツコツ積み上げてきたことがさらに浸透していけば、サッカー本来の醍醐味を理解し、それに触れるために応援する真のサポーターが増えてくると思いますので、わずかばかりですがそのためのお力になれれば幸いです」


取材・構成/宮崎俊哉(CREW)

 

比留間 洋(ひるま ひろし)
'77年アイデム入社。営業部にて19年間、多くの企業の採用広告に携わる。数え切れない程多くの会社経営の生の姿に触れてきた人材広告分野のスペシャリスト。'97年に現部署(管理部)へ異動。現在に至る。

株式会社アイデム
主な事業内容:求人媒体事業、情報提供サービス事業、教育企画サービス事業、総合人材サービス事業
所在地:東京都新宿区
URL:http://www.aidem.co.jp/
 
この取材は2005年10月に行われました