——2006年シーズンから「キットカット」として、ジュビロ磐田をサポートされるようになりましたが、その経緯から教えていただけますか。
「キットカットは、“きっと願いかなう”というブランドメッセージを通じて、夢や願い、目標に向かってがんばる皆さまを応援してきました。“キットカット”という商品名が、“きっと勝つ”という発音につながったのでしょうね」
——キットカットが、受験生やスポーツの試合に臨む選手たちからお守りのように支持されるようになったのはいつ頃からでしょうか。
「きちんと把握しているわけではありませんが、2001年頃でしょうか、福岡のスーパーから受験シーズンになると売り上げが伸びるという報告を受けまして。調べてみると、確かに数字にそうした傾向が表れている。そこでよく聞いてみると、キットカットというのは、博多弁にすると“きっと勝っと”になり、受験の験担ぎとして買われているというのです。全国的に見ても、スポーツをはじめとする様々なシーンで、同じようにキットカットがお守りとして支持されていることがわかりメーカーサイドとしまして、受験生をはじめ夢や願いを持つ方々を応援することができないか、と考えるようになりました」
——それが、ジュビロ磐田をサポートするきっかけになったのですね。
「そうしたなかで、2005年3月頃にジュビロのサポーターの方から“応援旗にキットカットのロゴをつけて応援したい”とのお申し出をいただき、ヤマハフットボールクラブに対して、ロゴ使用を快諾したというのが、今回ジュビロをサポートするようになったきっかけのひとつです。
ネスレグループとしては、1994年よりスポンサーとしてチームをサポートする中、キットカットとしてのスポンサー経験もありましたので、再びキットカットのロゴがユニフォームに登場することになりました」
——サッカ−という競技に対しては、どのようなイメージをお持ちですか。
「サッカ−は世界的にも競技人口が多く、そういった意味では非常に裾野が広いスポ−ツだと思います。最近はフットサルなども広まり、身近で、誰でも手軽に楽しめるスポ−ツとして定着してきていますよね。
また、女性サッカ−選手も多くなりなりましたし、本当に素晴らしいスポーツであると思います」
——Jリ−グについては、いかがですか?
「まず地域に密着し、一体となっている点が素晴らしいと思います。また、各クラブともトップチームだけでなくサテライトをお持ちで、トータルに選手を育成するシステムを築きあげている。Jリーグが機能しているからこそ、日本全体のサッカ−のレベルが上がってきたと言っても過言ではないでしょう」
——これまで、ジュビロ磐田とともになさってきたことは?
「一番は先ほども申し上げましたように、ジュビロ・サポーターの新しい応援スタイルに賛同しまして、“キット勝つ”応援旗、ビッグフラッグ、ミニフラッグともにロゴ使用を承認して、ともに応援してきたことです。
そのほか、“ジュビロ応援Day”としましてスタジアム来場者へキットカットをプレゼントしたり、ジュビロのファン感謝デーなどのイベントで商品を協賛しています」
——ジュビロ磐田のほかに、サッカーに関して支援されてきたことは?
「地元の磐田東高校サッカー部の全国高校総体出場を記念して、キットカットを進呈しました」
——高校生は喜ばれたでしょうね。
「単なるお菓子なんですが、やはりそこには我々の“がんばれ!”という応援の気持ちが込められていますからね。とても感謝していただき、逆にありがたいなと思っております」
——ジュビロ磐田を支援するようになって、企業として得たことは?
「ユニフォームにキットカットのロゴが入っただけでなく、サポーターの方がキットカットのロゴをお守りとして入れたフラッグで応援していただいているシーンがテレビでも放映されますので、大きな反響があります。
キットカットが受験生のみならず、スポーツ観戦でも広く支持していただいていることが伝わってきますので。社員はもとより得意先の方も、実際にキットカットの応援フラッグをご覧になると相当驚かれるようですよ。ゴールが決まった瞬間、サッカーで最も感動的といいますか、盛り上がるシーンであの旗が振られるわけですから。サポーターの思いも込められていますしね」
——これからの取組み、ジュビロ磐田とともに今後やっていこうということがございましたら教えてください。
「日本サッカ−協会さんは“DREAM 夢があるから強くなれる”というスローガンを掲げていらっしゃいますが、キットカットのブランドメッセ−ジ“きっと願いかなう”にも通じる部分があるように思います。夢を応援していくブランドとして、ジュビロ磐田を支えていきたいと思っています。
同時に、サッカーを通じて夢や希望、目標に向かってがんばっている方に勇気を与えることができれば幸いです。サポーターとクラブが一体となれるようなチームやスタジアムの雰囲気、環境づくりに貢献していければいいですね」
——ジュビロ磐田、ヤマハフットボールクラブに対して望まれることなどありましたらお願いします。
「冒頭に申しましたように、Jリ−グのクラブは地域と密着することによって、地域の方に育ててもらっていると思いますので、これからも地域、サポーターとの繋がりを大切に、伝統のあるクラブとして常に進化を続け、日本のサッカ−界全体のレベルアップに貢献できるクラブになっていただきたいと願っています」
——単にJリ−グで優勝するというだけでなく、日本のサッカ−界を引っ張っていくようなチームになって欲しいということですね。
「日本もフランス大会以来、3度も『FIFAワ−ルドカップ』に出場するようになって、サッカーでは常に世界を意識するようになっていますからね」
——最後にジュビロ磐田の選手、サポ−タ−、クラブ関係者に、熱きメッセ−ジをお願いします。
「繰返しになりますが、キットカットに込められた“きっと願いかなう”というメッセ−ジを通して、皆さまの夢や希望、願いをともに応援していきたいと思っております。ぜひ、いっしょにがんばっていきましょう」
取材・文/宮崎俊哉(CREW) 撮影/新関雅士 |