——最初に御社の企業理念、社会貢献やスポーツ支援といった部分を中心にお話いただければと思います。
「地域に密着した会社でありたいということを前提に、少年野球、少年サッカーの支援を集中的に行なってきました。そして、その延長として、子供たちに夢を与えたるため、さらには夢を実現するお手伝いをするということで、地元のサッカーチームと野球チームを支援をするようになりました」
——ジェフユナイテッド市原・千葉を支援をされるようになったきっかけは?
「スタジアム内に看板を掲げるようになったことが始まりです。スポンサーとなることによって、試合のチケットがいただけますので、それが社員の福利厚生になると考えました。
もともと、弊社のOBに対して何か還元できることはないかなと考えていたので。サッカーならジェフユナイテッド市原・千葉、野球なら千葉ロッテマリーンズ、地元のチームをサポートすれば、それが同時に社員やOBの励みになると思い、支援のお話をお受けしました」
——ジェフとマリーンズ、支援されるようになったのはどちらからですか。
「マリーンズです。もう12、13年になりますね。ジェフは看板を大きくしたり、本格的に支援をするようになったのはここ2、3 年です」
——マリーンズ支援の基盤があり、その上でジェフを支援されるようになったということでしょうか。
「はい。私どもの基本、原点になっているのは、少年サッカーの大会でスポンサーとなったことなんです。スポンサーとなって大会に参加している子供たちを見るようになると、やっぱり楽しくやってるじゃないですか?そこで、プロの試合も見せてあげたいなぁと思いました。プロの試合が始まる前に子供たちを呼んであげたり、グラウンドに立たせてあげたいとか。さらには、サッカー教室もやってあげたいとか。そういった気持ちが土台ですね。
会社として、サッカー支援は地域との接点のひとつでもあるんです。家や家具の製造・販売が私どもの会社の仕事ですので、地域で活動していくことが一番大事だと思っています。サッカー、野球に限らず、地域のイベントにはトータル的に参加をしているんですよ。そのなかで、子供たちのためにできることをやっていこう、努力していこう。ここが全ての始まりなんです」
——そうしたお考えのもと、ジェフを支援するようになってチームと協力して行ってきたイベントなどはありますか?
「サッカーの方では、今年初めてそういう機会を持つことができました。9月9日、清水エスパルスとの試合を“君津住宅マッチデー”という協賛試合にしました。地元の君津FC少年サッカークラブの子供たちを集めてスタジアムツアーをやったり、サッカー教室をやったり。子供たちからは非常に喜ばれましたね。去年も千葉県内50数カ所を回って、実際にジェフのコーチが教えてくれる“サッカーおとどけ隊”というサッカー教室はやっていたんですが、子供たちを呼んでサッカー教室をやるというのは、今回が初めてでした。
協賛試合のほかには、スポンサーに回ってくるチケットを子供たちに配付して、通常のJリーグの試合への招待なども行っています。さらに、地域の子供たちをメインに考えてやってきたことに加えて、もっと会社をジェフに浸透させようということで、これまでのオフィシャルスポンサーから、ユニフォームに企業名を入れるオフィシャルパートナーになりました」
——ジェフをスポンサードされるようになったのは何年からですか?
「オフィシャルスポンサーは6年くらい前からですが、左袖にロゴが入るようになったのは2006シーズンからですね」
——ジェフを支援するようになって、企業として得られたことは?
「ジェフのユニフォームに社名を出してるということで、社員が誇りに思ってくれるという部分はあります。社員みんなが喜んでくれていると思います。
ほかには弊社で家を建てていただいた、ジェフサポーターのお客様から、“ありがとうございます”という電話をいただいたこともあります。これは非常にうれしかったです。サッカーには、とても熱烈なファンの方がたくさんいるんですね」
——御社で家を建てたお客様から、お礼のお電話があったというのはすごいですね。
「はい。もう何件もいただいています。ジェフをよく観ているんだなと、こちらも改めて人気を実感できました。特に市原、千葉方面の方はジェフのファンが多いので、うちの展示住宅に来ていただいて、“ジェフのスポンサーをしているから利用したい”という話も何件かありましたし」
——今後、ジェフと一緒に企画されていること、予定などありましたら。
「一緒にと言うとおこがましいですが、やっぱり地元にあるチームですから、できることは精一杯支援していきたいと思っています。あとは、ジェフに頑張ってもらって、いい選手に育てていって欲しいですね」
——ここ2年、ジェフのホームゲームの観客が大幅に増えていますね。
「フクダ電子アリーナができたということもありますが、ジェフが実力・人気ともに兼ね備えるチームに成長してきた証だと思いますね」
——企業とチームとの理想的なパートナーシップについて、どのようにお考えですか。
「サッカーというのは野球と違って、特に地域色が濃いですよね。地域色が濃くなるということは、大企業ではなくて、その地域でやっている中小企業が支えていくのが理想だと思うんですよ。
大切なことは地域に浸透させていくこと。弊社も建設業界で千葉エリアを中心に幅広く展開させていただいている会社です。だから、我々が地域に恩返しをしていかなくてはいけませんよね。それも地域へのサービスの一環です。そのためにも、ジェフにはいろいろとできることをしていきたいと思っています」
——地域との関係というのが大切ですね。
「そうですね。私どもは千葉県を中心に展開している会社です。このエリアのお客様にいろいろ恩恵を受けているわけですから。それに対して、お返ししようということです。ジェフは、千葉県内でもちょうど私どもの会社のすべてのエリアにマッチしているわけですからね」
——最後に、ジェフの選手、サポーター、スタッフなど、どなたにでも構いませんので、熱いメッセージをお願いします。
「ジェフの選手には、全員がケガをしないように頑張って欲しいですね。くれぐれもケガには十分気を付けて。熱烈なファンが多いですから、本当にこのチームを好きな人が、ひとりでも多くなってくれればいいなと思っています。一緒にサッカーを楽しんで、ジェフがぜひシーズンを通して優勝できるように、力を合わせて頑張っていきましょう」
取材・文/ 宮崎俊哉・山田美恵(CREW) 撮影/濱田加奈子 |